失った手足の痛みを感じる!? ~幻肢痛の不思議~
みなさん、幻肢痛という言葉をご存じですか??
簡単に言うと、
存在しないはずの手足が痛み出す
現象のことです。
例えば、
交通事故に遭って右足を切断したにも関わらず、
右足の感覚はあるし、なんなら痛い。
みたいな。
また、切断ではなく、四肢が麻痺して感覚が失われた場合でも起こると言われています。
では、いったいなぜこのような現象が起こるのでしょうか。
1. 体部位再現地図とは
その前にまず、前提知識について紹介しましょう。
ヒトの脳には、身体の「地図」がメモリーされています。
体部位再現地図と呼ばれてるこの地図は主に一次体性感覚野(S1)という領域に存在し、身体へ入った刺激がどこの部分から入った刺激なのか、を把握します。
このように、身体の様々な部位に対応する部位が脳にも存在しております。
ちなみに上の写真、よく見ると手と唇にあたる部分が他よりも広いことに気づきましたか??
これは、手や唇が他の部位に比べ細かい動きを行うため、と言われています。
身体各部位の大きさを、逆に脳地図での大きさに置き換えた模型を「ホムンクルス」と言いますね、
皆さんも見たことがあるのではないでしょうか。
2. 幻肢痛は体部位再現地図が変化することにより起きる
話が少しそれましたが笑、
身体に大きな変化が起こると、この領域に変化が起こります。
例えば、右腕が切断されると、体部位再現地図の右腕に対応する部分の領域が縮小され、代わりにその隣にある違う部位に対応する領域が拡大するというわけです。
この変化を機能再構築と呼びます。
この機能再構築が起こることによって、幻肢痛が発症するというわけです。
また面白いのが、例えば腕の切断部のリハビリを行うと、
腕に対応する部分が回復(拡大)する機能再構築が起こることによって、幻肢痛が軽減することが報告されています。
なぜ、領域が変化すると幻肢痛が起こるのかは未だに解明されておりませんが、おそらくはきっと、体部位再現地図がバグってしまったため、脳もきっと混乱しているのでしょう。
3. 幻肢痛のリハビリ
実際の幻肢痛患者は鏡療法というリハビリを行っています。
患者の片側に鏡を置き、鏡の中に患肢が存在しているような視覚像が得られるように健常肢を鏡に映すのです。
そして健常肢を自由に動かし、あたかも無くなった腕が同じように動いているようにイメージするのです。
これを一日10分、数週間続けると痛みが軽減する患者さんもいるというのだ。
4. 最後に あの方はどうだったのだろうか
今回は幻肢痛について紹介してきましたが、
僕はふと、某乙武さんは幻肢痛を経験したのだろうかと気になったので、調べてみました。
サイトの言い分なんで、真実かどうか怪しいですが、
どうやら乙武さんは生まれつき両腕両足がなかったので、幻肢痛にはならなかったそうだ。
体部位再現地図が既に腕足がない仕様になっているのだろうか、非常に気になるところですが、、、
↓ サムネの写真の引用元です。