ニッチ比較レビュー イトーキ サリダYL9G vs プラス Fita
半ミニマリストということもあり、モノにはうるさいです。
ときどきレビューでもしていこうかなと思います。
うっすいレビュー書いたところでしょうがないので、超ニッチでガチなものをお届けします。
概要
さてこの2機種。基本的にはサリダのほうが安いのですが、Fitaは完成品(組み立て料込み)ということもあり、概ね同じクラス感かなと思います。どちらも日常使用しておりましたので比較してみます。
まず簡単に向き不向きを述べれば、サリダの最低地上高が42.5センチで、おおむね170センチないと厳しいです。ヘッドレストも身長がそのくらいないと、しっくりくる高さになりません。また、リクライニング(ロッキング)も体重が軽い場合は、力をかけないと倒れてくれません。
一方のFitaは地上高40.5センチ。体重が重い男性からは、クッションが弱いとの評価があったのを覚えています。また、同じく男性で、腰痛が悪化している人もみられました。公式サイトにも女性がよく登場しますので、概ねサリダは男性向き、Fitaは女性向きなのかなと思います(まあ40.5でも日本人女性全体をカバーするには、ぜんぜん高いのですが…)
座り心地
座り心地としては、サリダはある程度正しい姿勢が決まっていて、それに合わせて矯正してくれるイメージです。
背中は硬いですし、座面も少し硬めです。とはいえ、硬いからといって座り心地が悪いかといえばそうではなく、背中は多少フィットしてくれますし、座面は身体の形に合わせてへこみます。特に座面は、うまくカーブついていて、体重が分散される感覚があります。わたしは普段、足を組んだり、椅子の上であぐらをかく癖がありますが、サリダだと不思議と正しい姿勢で座れます。この点は、価格なりかそれ以上に、うまく設計されていると感じます。
ランバーサポートはありませんので腰元がぐっと支えられている感覚は弱いですが…個人的にはランバーサポートはあまり使わないので、問題ありません。
一方のFitaは、座った瞬間にわかるのですが、座面から背中まで、同価格帯ではトップクラスの包まれ感です。リクライニング時に座面もスライドしてくれる構造になっており、リクライニングすると座面とお尻がずれたり、体の一部が椅子から離れる、ということが少ないです。メッシュも程よい硬さで、座ってごく短時間で、安心感、優しさが感じられ、仕事も酒飲みもこの椅子でやりたい…と感じてしまう魅力があります。
かといって座面がむやみにやわらかいといえば、そうではありません。値段なりにしっかりしたモールドウレタンです。
一点、個人的に気になったのは、座面が膝に向かって緩やかに下にカーブしている形状です(サリダはあまりカーブせず、スパッと終わっています)。このため、身長が高めの方には、「座面がすこし小さい」「足の支えが弱い」「ふとももに圧迫感がある」と感じられるかもしれません。
アジャスト肘について
アジャスト肘については、どちらも仕様通り…としか言いようがないので、割愛します。1点、サリダは左右でずれが出てしまい、調整に苦労しました。個体差だと思いたいところ。
最後に 元も子もない話
1-2万クラスまでは「椅子の形をした何か」という感じなので、ここから4-5万クラスへの買い替えはお勧めできるところですが、それでも「椅子は椅子」だと思っています。
実際、これ以上の8万〜30万くらいの椅子も含めて使ってきました。
パーフェクトに自分に合うものというのは、ありませんでした。自分の体型やコンディションも日々変わります。やっぱりどこかしら合わないところは出てしまい、長時間座れば、当然そこから痛みが出ます。
元も子もないことをいえば、長時間の着座自体が不健康で、椅子の効果は微々たるものです。仕事中は個人用のゴミ箱は使わない、デスクを仕事ごとに分散させる、深く考えるときは立つとルールを決める。仕事が終われば運動をして、余計な荷物(脂肪)を落とし、身体を支える筋肉を作ること。これらを意識しています。
何が言いたいかといえば、どちらの椅子も褒めちゃいるけど、あんまり過剰な期待はしないでね…!ということです。