ヴィンテージTシャツ愛好家への嫌悪感
ヴィンテージTシャツの値段は高騰している
ヴィンテージTシャツが高騰していると知ったのは、TBS「クレイジー・ジャーニー」を見たから。
2024年5月27日放送回では、ヴィンテージTシャツバイヤーとして、「greatLAnd OSAKA」を経営する岩谷幸舗さんが出演していました。
一昔前のバンドや映画、アニメのTシャツばかりで個人的に欲しいものはなく、ニルヴァーナや「AKIRA」のTシャツが高いのか、ありきたりだな、くらいの感想しか持ちません。
ヴィンテージTシャツ愛好家は金の話が好き
最近になってかまいたちのYouTubeチャンネル「ネオミルクボーイ」のヴィンテージTシャツを取り上げた回を何本か見ました。
そのなかで生じた違和感は、こいつら二言目には金の話しかしないな、でした。
こいつらというのは、かまいたち山内さん、山下健二郎さん、河合郁人さん。
Tシャツを見て「カッコいい」の次には「高かったでしょう」「値上がりしそうですね」とすぐに金の話をします。
Tシャツが入り口になることもあるでしょうから、ニルヴァーナを聴いたことなかったり、「AKIRA」を読んだり観たりしたことない人がTシャツ着ていることに憤る時期は過ぎました。
Tシャツに描かれているもののことを全く知らないのはいいとして、二言目には金の話になるのは、どういう了見だろうか。
そこにカルチャーへの愛着はなく、転売ヤーと何も変わりません。
ここでふと思います。
転売ヤーと業者の違いはどこにあるのか?
転売ヤーと業者の違い
仕入れ値に自身の利益を上乗せすることは、転売ヤーも業者も同じです。
転売ヤーと業者の差異は、生産者や以前の所有者がその先を予測しているかどうかにあるのではないか?
米や野菜、果物といった農作物をJAや市場に出荷する農家は、販売や流通をJAや市場に委ねています。手間賃として、出荷価格と販売価格の差が生じることを農家は承知しています。
出版業界には「七掛け」「八掛け」という言葉があります。書店は定価の7割(あるいは8割)で仕入れ、売れれば3割が書店の利益になります。
ヴィンテージTシャツを売る岩谷さんの場合は、岩谷さんがヴィンテージTシャツショップ経営者であることを理解したうえで岩谷さんにTシャツを売り渡しています。
一方で、転売ヤーの場合はどうか。
例えば、ライブのチケット。イベンターは購入者が来場するものと考えて売り出します。購入者が第三者に売り、利益をあげることは想定していないのです。
経費としては、ぴあやイープラスなどへの販売委託料くらいです。
チケットの購入者がさらに利益をあげる余地はありません。
ヴィンテージTシャツを買う理由に、投機目的がないとは言わせない
そもそも、私がTシャツを買った場合、着古したら、最終的には捨てます。
一方で、ヴィンテージTシャツ愛好家の場合、着古す前に飽きて、古着屋に売るのでしょう。
着なくなったら古着屋が引き取ってくれる、という出口があらかじめ用意されているため、投機の要素がヴィンテージTシャツには含まれます。
結論。ヴィンテージTシャツ愛好家はTシャツ好きを装った業者
ヴィンテージTシャツ愛好家たちは、業者なのか、転売ヤーなのか。
私の挙げた例から当てはめれば、業者です。
ヴィンテージTシャツ愛好家たちは、業者なのに、カルチャー愛好家のふりをするから、彼らが自分のヴィンテージTシャツを紹介するときに一抹の嫌悪感を抱きます。
岩田さんがヴィンテージTシャツを着ても、岩谷さんは業者を自認しているから嫌悪感は生じません。
ヴィンテージTシャツ愛好家について考えることで、ヴィンテージTシャツ愛好家への嫌悪感の理由にたどり着いてすっきりしました。
結局、交わらない平行線
ラジオから聞こえ、CDショップで流れるオアシスの曲に心動かされもしますが、自発的には今週リリースされたTyler, The Creator「CHROMAKOPIA」を聴きたいし、Tシャツならye「BULLY」のTシャツを買いたい。
そもそもの趣味趣向が違うから、ヴィンテージTシャツ愛好家に嫌悪感を抱けど、結局は生きている世界が違うのだな、という結論に至った。
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