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日本と世界の比較〜格付け〜

前回の流れから、
世界と日本の銀行を比較し、
お金を預ける場所を考えていきましょう。

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◾️格付けとは
「格付け(債権格付け)」というのは、政府や企業、金融商品のなどの信用状態に対して付けられる等級のことです。
ざっくばらんにいえば、国債や社債など、彼らの「借金」について「貸したお金がちゃんと返ってくる度」を記号でレーティングしたものです。
つまり、債権の元本・利息が確実に払えそうな国や企業は格付けが上がり、返済能力がなさそうなら下がります。格付けを行うのは、格付け機関ではなく、民間の企業です。

◾️格付け会社3社
海外の代表的な格付け会社は3社あります。

①「S&P(スタンダード・アンド・プアーズ)」

アメリカの2大格付け会社の1つ。もっとも厳しい格付けをする傾向があるといわれています。株式指数である「S&P 500」を発表している機関です。日本では「スタンダード&プアーズ・レーティング・ジャパン」と「日本スタンダード&プアーズ株式会社」が共同して国内の企業や債券の格付けを行っています。

②「Moody’s Corporation(ムーディーズ)」

こちらも米大手トップ2の1社。日本が発行体の債券についても、戦前から調査・評価を行ってきた歴史を持っています。現在、国内の信用格付業者では「ムーディーズ・ジャパン株式会社(Moody's)」と「ムーディーズSFジャパン株式会社(Moody's)」の2社が登録されています。

③「Fitch Ratings Ltd.(フィッチ)です。

ロンドンとニューヨークに本拠地のある格付け会社。上記2社に続く、世界3番手の機関(イギリスの会社と米国の会社が合併してできた機関であることから)。日本では登録を受けた「フィッチ・レーティングス・ジャパン株式会社」があります。

◾️世界の格付けランキング・評価
これら3社が国債の格付けをしているので、見てみましょう。※2020年10月24日現在

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主要7カ国、アメリカ・カナダ・ドイツ・イギリス・フランス・イタリア・日本に黒丸(○)をつけています。

S&Pの格付けを参考に、主要7カ国に絞ってまとめてみましょう。

【格付けの基準】
評価 高 AAA AA+ AA AA-
評価 中 A+ A A-
評価 低 BBB+ BBB BBB- BB+

【格付け】 

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世界の安全性信頼信用度の評価は、このようになっています。

ドイツが最高評価のAAA、
カナダや米国は一段下がってAA+。

フランスとイギリスは、さらに一段下がってAA、
日本はそこから2段下がってA+となり、
最後にイタリアは、どーんと5段階下がってBBBです。

◾️日本国債の格付け推移
日本の国債格付けは現在A+ですが、
AAAだった時代もあったのです。2001年頃から、格付けがどんどん下がってきています。

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2001年、最上級のAAAから陥落し、2002年まで段階的に下がりAA-になりました。当時、世界第2位の経済大国日本の格付けが、ライオンやシマウマが跳び回るアフリカの以下になったと話題になったそうです。

2007年小泉政権、安倍政権によって国の借金が抑制され、財政再建が高く評価され回復しAAに格上げ。

しかしリーマンショック後の不況により、2011年再びAA-に格下げとなり、今日のA+に至ります。


◾️現在の見通し
コロナの影響もあり、最近でも格付けの見通しが変更されました。2020年7月29日記事。
新型コロナウイルス流行による「急激な経済縮小」を理由とし、格付け会社フィッチ・レーティングスは日本国債の格付け見通しを「安定的」から「ネガティブ」に変更した、とあります。


またS&Pグローバル・レーティングは、日本の財政安定化が後退するとし、日本国債の格付け見通しを「ポジティブ」から「安定的」に引き下げた、とあります。
2020年6月12日記事。


この先コロナの影響で、
他国の国債の格付けも変動がありそうです。

格付けは「確実にお金を返せるか」という、
信用度を表しているもの。 

お金を預ける場所はどこがよいのか、
改めて考えさせられますね!

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