外来で音声文字起こし③【静止摩擦係数を越える:起動問題をフットスイッチなどで解決】
以前
先日、クリニックという様々な制限がある環境で これまで使われていなかった新しいアプリが継続的に使われるためにはどんな課題を解決しなくてはならないか?という問題提起をさせていただきました
機能がBestなものが使われるわけではないと考えています。それよりも継続して使われるためには心理的・物理的・手間的ハードルが起動からカルテ貼り付けまで一貫して低いことが大切です。一つでもかなり高いものがあればもう使われなくなるでしょう。
(再掲)解決すべき課題
(*前提:医師1人で診察室を担当しているクリニック)
先日書かせていただいた課題を再掲します。
・電子カルテの画面とAI文字起こしのアプリどちらが上に来る問題
・アプリ自体の起動を誰がする?
・音声聞き取り開始・停止を誰がする?
・文字起こしの結果を誰がコピーする?
・モニター上の分割は?
・もっと前から文字起こししたかった時には?
・起動しているのをいちいち視線を動かして確認しなくてはならないの?
・紹介状作成機能は?
などなどの議論もしておりますので、次回以降に少しずつ記事を書いてまいります
まずは起動問題から
例えば、「世界最高の文字おこし性能で医学辞書も方言もばっちりです!、患者さんとのやり取りごとにアプリの画面に行ってマウスで文字おこしスタートを押して下さい」という医療文字おこしアプリがあったとします。皆さん使いたいですか? 僕は絶対に使いません。
重いものを動かすときには静止摩擦係数が動摩擦係数より大きいので最初が肝心なのは皆さん日常の経験からご存じだと思います。
いちいち起動がマウスで行うなどでは使われません!
ですので3Zさんにホットキー(ショートカットキー)実装は必須だとお伝えして実装してもらいました。
(*それ以前にPCの電源をONにしたときに自動で文字起こしアプリが起動されることは当然です)
ホットキー(ショートカットキー)設定とは?
ホットキーとショートカットキーは厳密には異なるのですが、同じような意味でとらえてもらっていいと思います。一応Geminiに聞いた回答ですが
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ショートカットキーとホットキーは、どちらもキーボードの特定のキーを組み合わせて押すことで、特定の操作を実行する機能ですが、厳密な定義に違いはありません。
一般的には、
ショートカットキー: アプリケーション内で使用するキーの組み合わせを指すことが多いです。 例えば、Wordで「Ctrl + S」でファイルを保存する操作などです。
ホットキー: OSレベルで機能するキーの組み合わせを指すことが多いです。 例えば、「Windowsキー + L」でパソコンをロックする操作などです。
皆様も以下の記事で紹介されているようなショートカットのいくつは日常的にお使いになっていると思います
不満・不信の声が聞こえてきます
当然「ショートカットキーのために2,3個のキーを同時に押す方が面倒だ! マウスでやる方が簡単だ!」という声が多方面から聞こえてきそうです。
当然です、僕も複数のキーを間違えずに押す方が面倒でストレスです。なのになぜ「ホットキー(ショートカットキー)実装は必須」なんてことを言うのでしょうか?
楽になるからです
複数キーを同時に押すなんてことが楽なわけないじゃん!と思われるかもしれません。しかし、これがワンキックでできるデバイス利用で楽になるのです。
手はいつも通りのマウスやキーボード操作を続けられて患者さんとのコミュニケーションも途切れることなくできるのです。
具体的には、以下に紹介されているあまり高くないフットスイッチでもショートカット操作はできます。(ほかでも使う用途があればStream Deck Pedalがいいですが)
あとはフットスイッチは面倒で、手の周りで気楽にされたい方はStreamDeckでも良いですが高価なので、もっと安価な小さなUSBキーボードもいいかもしれません。
この記事でも紹介しております、このようなキーボードを手元においてもいいかもしれません。 私はこのキーボードを患者さんの写真撮影用に顕微鏡につけています
今日はここまで
まずは起動はフットスイッチなどワンキックでできるので楽になりましたね!
こういった課題に対して3Z社さんとどのように解決されていったのかを書いてまいります
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