予約が取れないクリニックの院長先生へ④【レストランとクリニックの違い。予約可能期間は短いほうがお勧め(個人的見解ですが)】
結論を先に書きます
個人的には、
・混雑している
・予約が取れない
・先生が沢山いる
そのうちひとつでも当てはまるクリニックほど、予約が取れる期間を短くしたほうが良いと考えているということです。
つまり、患者さんが次回の予約を取りたいからと6ヶ月や1年先の予約を取れるようにすると余計に問題が発生するかもということです。
「じゃー、6ヶ月の患者さんが受診を忘れても良いのか?」と思われる先生もおられるかと思いますが、予約を取りたい患者さんにはリマインダーの設定を自分でしてもうということです。
そのためのツールがありますよという広報です。
予約の取れないレストランやお寿司屋さん
勤務先の阿佐ヶ谷に予約の取れないお寿司屋さんがあります。いつも予約をお持ちの先生にお呼ばれして食事をいただきます。
会計時に次回の予約を聞かれるのですが半年先までいっぱいのようです。
こういった飲食店の場合は大分先の予約を提案されても断る方はまずいないと思います。しかし、クリニックの場合には先日の投稿でも書かせていただきましたが、かなり先の予約はキャンセルや変更されがちです。違いは何でしょうか?
適切な医療機関はマイナス圧力
レストランの場合、人気が出れば出るほど
・予約の予想がし易い
・仕入れのムダが少なくなる
・単価を上げることも可能
・人気が出れば価格競争とは無縁、高ければ高いほど良いというお客さんが来る
・席を溢れたお客さんは先の予約でもさらに喜ばれる
・長期の予約でも離脱率が少ない
・キャンセルしてしまうと次回の予約が取れないので誰かに予約枠を譲るので店側から見るとキャンセルが無いのと同じ
クリニックの場合、人気が出れば出るほど
・患者さんが治っていくと来院がなくなる
・長期的にいうと人は亡くなるので患者さん数は減っていく
・保険診療では単価を上げることができない
・自費診療の分野では価格競争が激しい
・レストランと違って疾患は適切な診療間隔があるので、あまり先延ばしには出来ないので、予約を詰め込むか、または他院に患者さんを取られるか
・詰め込むと患者さんの満足度は下がり、スタッフの人員を増やす必要
・キャンセルをしてもまた取れる、または予約外で行けると思われがち
・長期に予約をしていると新規の患者さんがこれない
(参考リンクは下)
既存の患者さんでいっぱいいっぱいだと
「これまでの患者さんでいっぱいいっぱいなので、新しい患者さんに来て貰う必要は無い!」という先生もおられるかもしれません。しかし、下の参考リンクでも書いておりますが
患者さんは長期的にはどんどんクリニックから去っていきます。そうすると新規流入を促さなくてはならないのです。その際に予約枠の余裕がないとクリニックのお試しが出来ないのです。
【エステや英会話は初回体験無料や半額キャンペーンをしているのは、ドアをくぐってもらうためのマーケティング費用としてです。 特に エステや英会話はレッドオーシャン産業で競争が激しいのでそういったことで良さを知ってもらうためキャンペーンを行っているのです。】
どうすりゃいいの?
レストランでも月初めの何時から予約OPENという形式のところがあると思います。もちろん予約は争奪戦ですが、そちらのほうが新規の顧客の流入のチャンスが上がると思います。そういった例のように短期間の予約だけを開放(当院は2ヶ月)する形式が良いと個人的には思います。しかし、大人気のレストランと違って、そこまで争奪戦にはならないはずなのでクリニックの場合には。
こうやって患者さんにすこしお手間を頂いて、既存患者さん、新規患者さん、そしてクリニックの三方良しのためにできるのでは?と考えて採用したのがこのリマインダーツールなのです
正解はありません、あくまで私見です
クリニックの特性に応じて、先生方が良いと思われる試行錯誤で現在の形式に落ち着いてきたのだと思います
・自費メイン?保険メイン?
・院長ひとり?多くの医師
・大規模?小規模?
・ドクターは常勤?非常勤?
・都心?住宅地?
・一般的な診療?特殊診療?
等の切り口によって、皆さまのクリニックの方式に落ち着いてきたのだと思います。ですので環境依存的な要素も多いのでどれが正解かは一概には言えません。しかし、多くのクリニックにとってはあまり先まで予約を取れるようにするのはあまり賢明でないと(あくまで個人的には)思います。
繰り返します、正解はありません。個人的見解に過ぎません。
今日はここまで
活動のまとめ
参考リンク
先日の投稿
レストランとクリニック①
レストランとクリニック②
エステや英会話とクリニック