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リーダーシップ進化論とNYAUW⑫

【リーダーシップ進化論―人類誕生以前からAI時代まで について】


前回の投稿は「情報爆発・社会保障費・クリニック」などについてでした。


P214 【これらは宗教による人々の教育として現代にまで伝わるものであるしかし実際黄金律は古代から現代に至るまでリーダー達が人々に対して広く求めた態度である さらにそれは人間の本能ではないと考えられる そうでなければ黄金律は命令である必要がないからである 黄金律を裏から読めば人間らしい人間 血縁距離の遠い他者に対して無関心でありひどいこと平気で行うことを示している】

P216 【宗教にとって致命的なのは教義とする聖典の内容が過去の記述に固定される事だ それに対して人間はコレクティブラーニングによって時間とともに際限なく賢くなっていく それが宗教的なものであり科学的なものであれ過去の技術が時間とともに信頼性を失うのは宿命なのである ただ宗教はそうした過去の記述を頑なに守ろうとするのに対して科学は個々の技術を否定することを是としてきたこの差は大きい  宗教を盲信しなくなった人間は黄金律の実践とその効果についても徐々に信じなくなる 黄金律の実践を放棄した人間は自然権を振り回し個人の欲望を満たすように動き回る そして資本主義とばれる万人の万人に対する競争が起こり その勢いを増している 宗教がなくなれば良いのではない人間が変わらなければならないのだ】

P222 【人間には一度決めたことを貫き通したいと考える傾向がある 同じテーマについて知識を深めていく行動には一貫性の原理が働く方ため知の進化は意識しなくてもそれなりに進む それに対して知の探索は一貫性とは真逆の行為とみなされやすい そのためかなり意識していない土地の探索が進まない 意識してしないと知の探索が進まないからこそリーダーには知の探索の重要性を認識することが求められるのだ】

P228 【現代でもクリントン元大統領マティス元国防長官ネルソンマンデラ元大統領など特にリーダー層に愛読者が多いこと知られるモヘア自省録を読んでいることが良きリーダーであることがアピールになっているわけだ】

P232 【厳しくいうなら現代の先進国に暮らしてる親は子育てをしていない そもそも親になるために基本的な公教育はどこの国にも存在していない これは驚くことでないか基本的な発達心理学さえ学んでない親が大多数なのだから 現在でも幼い子供たちが1日のほとんどの時間を親の目が届かないところで過ごしている これは哺乳類としてはかなり異常なことだこうした事実に目を向けると教育の中身は異なるもののスパルタが目指したことだけは今も行われていることに気づくであろう子供を国家のものとし国のためになる人材を育てるスパルタの教育は今もなお確実に生きているのである】

P239 【特定の環境に過剰適応したものは新しい環境に適応する柔軟性をもたない 本来は相当な実力あるのに新しい環境に適応できずに停滞する現象は伝統のある大企業にもよくみられるものだ 戦後の日本国内だけを見ても金属の時代 半導体の時代そ して it の時代と 主役となる企業が変化してきたことを思い出してもらいたい】

P241 【古代ギリシャを引き継いた古代ローマにおいても教師や医師といった知的労働も含め労働は奴隷がすることとされていた ただし当時の自由人と奴隷の境界は意外と曖昧で奴隷は貯金することで自由人の権利を買うともできたようだ 逆に経済的に困窮し自らを売って奴隷になる自由人も少なくなかったとされている】


P242 【ヨーロッパ文明に限らないが4大文明においてはこうした文明代での争いに勝つため徹底した分業が行われ様々な専門が花開いた。 例えば職業軍人としての騎士は当時としては最高の職業に数えられ多くの名誉と現金を集めていた しかしいざ戦闘になれば重たい鎧をつけて夏の暑い中でも8時間ぐらいぶっ通しで戦ったのである こうした戦闘を可能にしたのもの騎士の周辺を固める複数の専門職であった】

P252 【ここで注意したいのは現役のリーダーが評価されるのは期待値に過ぎないという部分である フォロワーがリーダーを評価する時点ではリーダーまだ大きな夢に向かう旅の途中にある そうなると実際に評価対象となるのは正当性を主張するリーダーの資質である】

P258 【特定の地域で信じられている宗教があったとする その地域のリーダーは形式だけでもその宗教の信者のように振る舞う また宗教の重要な儀式を率先して執り行うことでその地域のリーダーとしての正当性を示すことができる 現在でも別の地域から赴任してきたよそ者の社長が積極的に地元のお祭りに参加するのもこれと同じ理屈が通用するからだ もう一つには宗教を組織メンバーの評価に利用するものだ 特定の人間がどの宗教を信じてるかその人の行動を観察すればわかる 江戸幕府がキリスト教徒をあぶり出すために利用した踏み絵はその典型的な例であろう リーダーが特定の宗教において正当性を示した場合 劣位者もその宗教に忠誠を表現する必要がある 積極的に踏み絵をしない人間は反逆者となる可能性を示してしまうからだ ここには強烈な同調圧力が働くため劣位者であればあるほど自爆テロのようなより極端の踏み絵を點せられることになる 本来であれば宗教そのものが持っている求心性がそっくりそのままリーダーの権力の源となるわけだ】


P266 【ヨーロッパ文明における軍事革命の背景とは軍隊を維持するための人件費が重かったことである より少ない兵をしてより多くの敵を殺害できないと兵士の人件費によって財政が赤字となり戦争を続けることができなくなるからだ 軍事革命によって武器に起こった数々のイノベーションはそうした兵士一人当たりの攻撃力を改善するニーズを圧力としていた 現代の企業経営においても労働集約型で人件費がかさむ領域におけるイノベーションは人件費を大幅に削減することに貢献し大きな価値をうむ。 例えば世界的な金融機関であるゴールドマンサックスでは2000年には600人とされるとレーダーが2017年には2人にまで減らされている 二人のトレーダーで600人以上のパフォーマンスを出すようになったからだこの背景にあるのは人工知能技術のわけだがこうした技術を呼び込んだのはトレーダーの人件費が高かったことだ イノベーションの多くは人件費の問題のないところをターゲットにしないのである】

P268 【イノベーションが求められた背景に注目する必要がある特に考えるべきなのは権力者のニーズである】


P214-268で抽出した部分から感じたこと

知識の分化・進化・深化によって クリニック院長一人ではどうしようもないという【ため息】がありました。

【嬉しいメールを頂きました FACEBOOKされていない先生方へ】 もともとNYAUWの活動は一人ではどうしようもない...

Posted by NYAUW on Thursday, September 16, 2021


勤務医時代は診療科によりますが ある程度狭い領域にDEEP DIVEして専門性を身に付けるのを期待されてきた方が多いと思います。 それで勤務できていたはずです。 
1-病院のブランド
2-複数の医師と共に勤務
3-患者さんに仕方ないと思ってもらえる
4-紹介を受けて受診する患者さんの比率が高いため前情報がある

などの恵まれた環境によってそのようなことが出来ていたというのがあります。それは勤務医時代にはあまり実感としてはありませんでしたが 開業してその勤務医時代の環境を理解することが出来ました。 


<再度、ONAKAMA小括をします> 私は、医学の全てを熟知した「神」のような医師を作り出すのは現実的でないと考えます。むしろ、個々の医師が専門科の一般的な医療に加えて、更に深い自分の専門分野にも安心してディープ・ダイブしていけるような環...

Posted by NYAUW on Saturday, November 9, 2019

<ONE STEP...

Posted by NYAUW on Friday, November 15, 2019


正直、私自身も開業するまでは、 これまでの尖った専門性で活躍されていた先生が 開業した後、もちろんその専門性を標榜しながらも一般的な疾患カバーリストの中に埋もれてしまうことがなぜだろうとは実感できていませんでした。

開業してからはもちろんその理解ができるようになりました。
二大理由は
1ー患者さんのクリニックに対する期待値
2ー他の規模の大きな医療機関や制度からのクリニックに対する期待値

ということである程度説明できるのかな?と考えます

1-患者さんの期待値
これはすべてのクリニックや病院に当てはまるわけではありませんがあくまでマクロで言わせていただきます。クリニックに対する期待値は病院に対する期待値よりも低くなっています。そうすると 専門性の高い(高そうな)疾患ではなく一般的な疾患を 時間をかけずに 移動も少なく 気楽に見てほしい というのがクリニックに対する一般的な期待値だと思います。 そうなると 尖った専門性のみを標榜する勇気は普通のクリニックの医師の先生にはなかなか持てません。 その疾患だけで遠方からの患者さんが列をなして予約を取れないような場合は別ですが。

2-大病院からの期待値
他の規模の大きな医療機関にとっては 紹介を受けた後に 逆紹介で地元に元のクリニック返ってもらったり  経過の落ち着いている患者さんその大規模病院で診てほしいとなった場合には自費で数千円の追加負担が発生するなど 大病院に関してはフリーアクセスが実質的に制限されている状況になりつつあります。 そういった際に返っていただくクリニックが狭い専門性しかWEBで標榜されていないと 紹介ができないという問題もあります。


このような現実問題がありますが、院長の専門性が埋もれてしまい臨床感覚がなくなってしまいます。臨床家の先生なら同意いただけると思いますが、症例に触れ続けることで、疾患の具体と抽象が蓄積され専門性が強化されていきます。学歴や年齢などは関係ありません。 そういった意味で 世間の要望としての診療科の広報と自分の要望としてのサブスペシャリティの広報の2つのベクトルで行っていかれるのがよいかと思います。

つまり 小括をします
・一般の患者さんには広い専門を
・大病院の逆紹介対応には広い専門

というのは世間への期待値への対応です。 しかし、人への期待値への対応ばかりでは疲れませんか?

・先生の自分の専門を活かしたいという気持ちに正直になりませんか?


当然「そんなことは分かっている でもなかなか 医師会や XX科医会などで専門性の話ししてもなかなか紹介がこなんだよ!」という大合唱が聞こえます
 
皆さん これまで目の前の対策や コンサルの方が言うことはすでに十分対応してきた(している)と思います。 しかし、それで埒が明かないからこそ 少し長いストーリーを目指したものを並行して行っていくこともというのがNYAUWの目的です。 チームメンバーか短期的・刹那的なものに対してダメ出しをくらいまくっているので Mっ気たっぷりな考え方が多いですが「風が吹けば桶屋が儲かる」「バタフライ効果」を




今日はここまで



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