㉛(時間外労働時間年960時間)NHKクローズアップ現代の特集から㉛【280馬力】
だいぶ以前にシリーズを書いていました
医師の働き方改革についていくつか記事を書いておりました
先日NHKのクローズアップ現代で特集
食べ放題レストランとセルフうどん店の違いは?
先日の投稿では来年度からの医師の働き方改革の移行期に入るので患者さんを含め医療従事者も不安でいっぱいになっております
ここで訳の分からない質問をさせていただきます。食べ放題レストランとセルフうどん店の大きな違いは?(これは極論で、両業態も経営努力をたくさんされておりますが、議論を簡単にするためですのでお許し下さい)
・食べ放題はシーリングが決まっている
・セルフうどん店はシーリングがきまっていない
食べ放題店は例えば4980円の中で原価を抑える工夫をしなくてはならないので、原価率の高いものを避ける工夫が必要です
セルフうどん店はもちろん他店との競争もありますが、入ってきてくれたお客さんにどんどんトッピングをしてもらう工夫をします。
つまり工夫や努力の方向が異なるのです。
医療機関の運営と経営
これも以前書きました、これまでは医療機関の多くは運営視点がメインだったのではないでしょうか?
・フリーアクセス
・出来高制
つまり、患者さんがたくさん来てくれて、医師にたくさん残業してもらってというモデル(セルフうどん店モデル)でした。
しかし、これからは 医師も残業たくさんできない。患者さんも紹介状なければ大きな病院にかかれない。落ち着いた患者さんを逆紹介しなくてはならないというシーリングが下がったモデル(食べ放題モデル)になるわけです。
これが先日の記事で最後に書いた「これは運営思考から経営思考へのシフトチェンジ」が必要になるのかと思います。
以前の記事(その頃はFBに書いていました)に書かせてもらいましたが
運営と経営にジレンマを書かせていただいております。
4980円、280馬力だからこそ
4980円の食べ放題レストランでは
・仕入れの無駄をなくす
・席の埋まり
・原価率
・回転率
などを工夫しながらも顧客の満足度を維持しなくてはなりません。
だからこそ経営センスが出てくるわけです。
ワイルド・スピードという映画では日本車が多く登場します。280馬力制限という自主規制が有効だった時代の技術的工夫のお陰で日本車の発展があったのでは?と思ってしまいます。(すみませんかなり違うとは思いますがお許しください)以前の記事の中でも書きましたが
の記事の引用記事
からの抜粋
【1990年代には280馬力の自主規制があった。いわゆる「280馬力規制」が解除されたのは2004年で、それまでの国産スポーツカーは軒並み280馬力の最高出力で横並びにならざるを得ない状況だった。そうして最高出力で差別化できないからこそ、各社がキャラクターを磨き上げて、差別化を図ったという面もある。】
同様に病院も 残業代の規制(960時間)で横並びの中で。勤務時間で差別化出来ないからこそ、各院がキャラクターを磨き上げて、差別化を図る
という流れになるのでは?と考えます。
IT化
これは導入は大変でも一度導入するとRUNNINGコストは下がります。そしてこれで患者さんが増えるわけではなく、IT化で作り出した時間を患者さんのドアノブクエスチョンに対応するために使っていただく
それは短期的な収益はあげませんが、患者さんの満足度が上がり、地元の診療所に逆紹介で帰っった際に病院の強みを宣伝してくれることになるのです。それによって継続的な紹介を受けることが出来るのです。食べ放題レストランでいうと席の埋まる率が上がるのです。
そういった視点でITについての出版をしております
タスクシフトやタスク削減
これもなんでもというわけではありません。必要なものは対応して、緊急でないものは断るということです。これはもちろん 共働きで受診できない方がおられ夜間の救急しかかかれない現実もぞんじあげておりますが、そういったことを極力減らすか自己負担を増やしていくなどの現実的な対応も必要になるかもしれません。
例えば先日作った緊急携帯は
TWILIOを使って
・自分のスマホで
・プライベート番号がバレることなく
・電話を受ける
・電話をかける
・パスワードを時々変えることで期限を切れる
という機能を持たせることができるのです。
これによっていつでも繋がらないような仕組みづくりも出来るのです。
逆紹介
これも、病院側としては紹介元にもどすことが大切だという固定概念があるかもしれません。しかし、そうでない場合もありますよという視点もお持ちいただけると嬉しいです。
クリニックに逆紹介するときにも 適当に紹介元に返すのであれば楽ですが そもそも紹介は元のクリニックが苦手なので病院に紹介してもらったので 返す際にクリニックのが苦手なもの(つまり【じゃない】)が何かを判断して戻さなくてはならないのです。
例えば手術施設がなくて 手術目的で紹介されたなら 手術が終われば経過観察だけで問題ない場合には(Uターン紹介)が喜ばれます
しかし、元のクリニックが専門性として苦手だから病院に紹介した場合、 検査機器などが無いため落ち着いても経過を見れない場合にはUターン紹介は逆に嫌われます。その際には患者さんの利便性も考慮しながらその疾患の経過を診れる別の専門家に紹介しなくてはなりません(Jターン紹介)。
そして、もともと飛び込みで病院に来た患者さんも落ち着いて病院から出ていってもらわなくてはならないときには はじめの紹介元がないため 病院は地域と専門性を考慮して紹介しなくてはなりません(Iターン紹介)」
これは運営思考から経営思考へのシフトチェンジ
今日はここまで
前回の記事で書いたリスト
・誰も間違ったことは言っていない。(済)
・過渡期には混乱が起こるだろうなー(済)
・全ての満足を得るのは現実的ではない(済)
・決断の必要性(済)
・現実的な対応を少しずつ積み重ねる必要(済)
・納得感のための教育・啓蒙(済)
・医師であっても自分や家族が患者になったときには不安という現実(済)
・決断する人と意見を言う人の相互理解(済)
・改めて開業医の役割の大切さ(強引ですが)
(再掲)960時間時代に起こることは 「じゃない」
・タスクシフト(これまで医師がしていた仕事を医者「じゃない」 看護師さんや薬剤師さん)
・IT化(これまでのアナログ「じゃない」)
・AI診断(これまでの経験「じゃない」)
・オンライン診療(これまでの対面診療「じゃない」)
【ヨーロッパ文明における軍事革命の背景軍隊を維持するための【人件費が重かった】ので武器が発達した】
【ゴールドマンサックスでは2000年には600人のトレーダーが2017年には2人にまで。この背景にあるのは人工知能技術。この技術を呼び込んだのはトレーダーの【人件費が高かった】ことだ】
【イノベーションの多くは人件費の問題のないところをターゲットにしないのである。【医師の人件費は?】リフィル・認定看護師などは【医師の人件費】をターゲットにしていないですか?】
井手「つまり医師がいなくても良い部分は出来るだけ減らそうとする未来が見えませんか?」
XYZ先生「以前も 怖っ!といった記憶があります」
診診連携でも病診連携でも【じゃない】症例を相手に送らないように気遣いをしなくてはならないんです。そして クリニックの院長のように経営や評判が我が事化している先生方は紹介先の重要さをご理解いただけると思います。そして紹介先情報というのがGOOGLEではわからないと。ですので【いつもの紹介先をシェアしましょう】を十分にご理解いただけると思います
病院の個々の先生方は毎日多忙な勤務をされていて、経営や評判について我が事化していないので病院の管理側の方々が率先してケアして行く必要があると思うのです。それが①-㉖回までずっと最初に入れている
大病院はクリニックの紹介先なんて知る必要ない?です。必要あると信じます。
「クリニックの紹介先必要だというストーリーわかった!」という病院の働き方改革担当の方 ご連絡下さい
これまでは医師個人の参加というのを前提に設計しておりましたのでまだ病院の方の参加の仕方などは考えている最中ですが 実験的に参加したいという病院関係者の方是非連絡いただけると幸いです
(メッセンジャーかメール tokyoeyeasagaya@hotmail.comで)
「じゃない」数珠つなぎでDr探し
最初のドクターAは「私Dr.Aの専門性じゃない」ということでDr.Aが知る【より確度の高い】Dr.Bにつなぎます。そしてDr.Bが「私Dr.Bの専門性じゃない」ということでDr.Bが知る【より確度の高い】Dr.Cにつなぐという形で藁しべ長者のようにより適切な医師に出会う確率が上がるのです。