慰安婦 戦記1000冊の証言35 撃沈
俳優の加東大介は、昭和18年、10年ぶりに召集され、衛生伍長として西部ニューギニアのマノクワリに向い、同年12月、現地に到着する。
「めぼしい建物は、わたしたちより半年ばかり前に上陸した海軍さんが手に入れていたのだ。それでも、司令部だけは、ラワンかなにかのまっ白い木でつくった本建築をさぐりあてていた。
『おっ、いいところがあったんだな』。そこにいた建築班の兵隊に、そう話しかけたら、かれはムッとして、『わたしたちが腕にヨリをかけて建てたんですからね。でも、軍司令部なんかに使っ