今夜のうちに語っておきたいトギーさんのこと

トギーさんのことを書く。一切断りをいれていないから、迷惑になるかもしれない。でも、トギーさんは公人だし、だからご本人には確認を取らずに書く。

政治的な立場を明確にする。

言葉にすればこれだけのことだ。

しかし、そのことが人に及ぼす影響は決して小さくないし、だから賢い人ほど口をつぐむ。

トギーさんは今回の北九州市長選に際して、「たけうち和久」さんへの支持を明らかにして、会合に参加したり、SNSなどでその考えを表明したりした。

ぼくは武内さんを支持している。武内さんが北九州市長選への立候補を表明した時には、すでに逃げも隠れもできないレベルだったから、まあ、覚悟もなにもない。はい、ぼくは武内さんを応援しますと、はなから公言した。

でね、そんなぼくのレベルでさえ、ハレーションは起こるわけです。「元木さんは知らないだろうけど、武内さんはね……」とか「はあ、そうですか、元木さんって武内さんを応援してるんですねえ」という暗いトーンの話とか。

ああ、こういう流れで、「仕事を失っちゃうんだなぁ」「仲間を失うんだなぁ」と思うこともあった。言わなきゃ仲良くできたのに、言ってしまったから壊れる関係。

もちろん、一方で「救う神」があるのも事実で、「武内さん一緒に応援しましょう!」ってのもある。でも、やはりネガティブな言説は強く心に残る。単純に怖い。あるいは実害が出る。

トギーさんの話だ。

立場を明確にされてから、主にSNS上で、いろんな批判にさらされている。トギーさんは淡々と、冷静に答えていらっしゃる。さすがとも思うし、ラジオを聴いていれば、トギーさんがそもそもそうした人格の方だとわかるわけで、意外ではない。

でも、それは氷山の一角だ。そうして声になるものは対処すればいいが、本当の怖さは声にならない否定だ。「番組がなくなるかもしれない」「声がかからなくなるかもしれない」「クライアントからの支持を失うかもしれない」エトセトラ。

だったら、支持の表明なんてしないほうがいい。それが大人の判断でしょ。
でも、でも、それでも、トギーさんは武内さんへの支持を明確にした。

武内さんの出陣式の日、ぼくは会場でトギーさんに「お、元木くん!」と声をかけてもらった。

「わああああ、トギーさん、ありがとうございます!」

ぼくは武内陣営ってわけでもなく、応援者の一人というくらいの立場だけど、でも、トギーさんみたいなすごい人が、武内さんを支持してくださるということがうれしくて、思わず「ありがとうございます」なんて的外れなことを口走ったのだ。

トギーさんはダンディな笑顔を左頬に浮かべてこう言った。

「いや、ありがとうはこっちのセリフだよ。福岡の元木くんが、こんだけ北九州のことを、真剣に考えてくれてるんだもん。ありがとうね」

ってさ、あのいい声で言われたら、感動しちゃうって。鼻の頭がツンとなって、恥ずかしいから頭を下げて、「ありがとうございます。えっと、また」とか言いながら涙をごまかしました、ぼくは。

さあ、明日がいよいよ投票日です。

トギーさんは「投票することが大事だ」と、あらゆるシーンでおっしゃっています。

武内さんの支持者でない方も含めて、どうか投票所へ。北九州の街で生まれ育った、あんなにかっこいい人が、人生を賭けて言っているのだ。この選挙が北九州の未来を左右するって。

大切なのは投票率。だって、投票した方はすべて、「味方」なんだから。未来の北九州をともにつくる味方なんだから。だから、なんと言っても投票なのだ。

トギーさんが、あらゆるリスクをしょって発言してくれているこの選挙、最高に価値のあるものにしましょう。繰り返します。そのためにも投票です!


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