元木哲三

1971年、福岡生。5000人以上にインタビューし、100冊を超える書籍を制作。企業ブランディングの実績多数。FMで7年半にわたってナビゲーターを。 ライター集団・株式会社チカラ 代表取締役 飲食/コンサル・株式会社キッチン 取締役 選挙テック 副代表 センキョタイムズ MC

元木哲三

1971年、福岡生。5000人以上にインタビューし、100冊を超える書籍を制作。企業ブランディングの実績多数。FMで7年半にわたってナビゲーターを。 ライター集団・株式会社チカラ 代表取締役 飲食/コンサル・株式会社キッチン 取締役 選挙テック 副代表 センキョタイムズ MC

最近の記事

今って第何波?

「先生、やはりこれは第7波なんですかね」 「いや、私は第6波が続いていると見ています」 「6波の延長ということですか」 「そう考えたほうがいいと思います。ただし、8波という見方もあるようです。その場合、もっと深刻です」 「なぜですか」 「64」 「え?」 「ハッパ64」 「先生?」 「言いたくなるでしょ、どうしてもハッパと聞いたら」 「先生、おっしゃっていることの意味が……」 「つまり、ハッパはこれまでのどの波よりも感染力が高いということです。かなりの確

    • 今夜のうちに語っておきたいトギーさんのこと

      トギーさんのことを書く。一切断りをいれていないから、迷惑になるかもしれない。でも、トギーさんは公人だし、だからご本人には確認を取らずに書く。 政治的な立場を明確にする。 言葉にすればこれだけのことだ。 しかし、そのことが人に及ぼす影響は決して小さくないし、だから賢い人ほど口をつぐむ。 トギーさんは今回の北九州市長選に際して、「たけうち和久」さんへの支持を明らかにして、会合に参加したり、SNSなどでその考えを表明したりした。 ぼくは武内さんを支持している。武内さんが北

      • 西鉄バス讃歌

        あまりの暑さにオフィスまで歩くのをあきらめた。自宅近くのバス停、鎮守の杜から蝉時雨。首をつたう汗をハンカチでぬぐう。 乗るべきバスが止まり、空気の抜ける音とともにドアが開く。そのときだった。 「暑い中、お待ちいただき、申しわけありません」 え?と思う。待っていたのは、たまたまぼく一人だったこともあって、直接、声を掛けられた気分。車内に入ると 「バスは5分ほど、遅れております。みなさま、お忙しい中、そしてお暑い中、ご迷惑をおかけしております」 控えめな声量だが、言葉は

        • 統一教会と報道、自民党の対応について<2>

          安倍元総理の暗殺後、山上容疑者の供述を、メディアがそのまま垂れ流す形で伝え続け、にわかに「統一教会」が問題視されることになった。 「安倍氏と統一教会はズブズブの関係だ」「自民党は統一教会に操られている」といった空気が醸成され、過去に統一教会との接点があった自民党議員が次々に糾弾された。 岸前防衛大臣が「過去に世界平和統一家庭連合(旧統一教会)メンバーに選挙運動を手伝ってもらったことがある」と発言すると、大きなニュースとなった。ぼくは「まあ、そういうこともあるだろう」と思っ

          統一教会と報道、自民党の対応について

          こんなことを書いて、個人として損をすることは百も承知だが、もうどうにも我慢ができなくなった。 統一教会と昨今の報道に辟易している。怒りさえ覚えている。 論に入る前に、前提としてぼくの立場を言えば、個人的に統一教会には好感を持てない。いや、はっきりと言おう。ぼくは統一教会が嫌いだ。 天皇陛下を侮蔑する反日組織だし、霊感商法は多くの被害者を生んだし、合同結婚式なんていうのものは、憲法違反なのではないか、と考えているくらいだ。 しかし、少なくとも現時点では、合法的な宗教法人

          統一教会と報道、自民党の対応について

          早すぎます……宮沢章夫氏を悼む

          主宰している文章力向上のためのセミナー『文章の学校』で、氏の文章は何度も例に挙げてきた。 実は昨日もオンラインセミナーで、「ユーモアエッセイ」を課題として出し、「読んだことのない人は、ぜひ彼のエッセイを手に取ってみてください」と紹介したばかりだった。まさかその日に、こんな悲報が届くとは……。 「とにかくおもしろいわよ」。エッセイストのトコさんが、『牛への道』を手渡してくれたのは、確か96年のことだったと思う。それから全著作を読んだ。読み足りなくて、演劇論まで読み漁った。

          早すぎます……宮沢章夫氏を悼む

          男はみな看護師さんが大好き!

          病気とも言えないことで、ひさしぶりに大病院に来ている。近代的になったもんだなあ、と感心しきり。 科の受付までベルトコンベア式に誘導してもらい、ぼんやりと診察を待っていると、70代後半と思しき男性が受付の40代の女性を指差して、大きな声をあげ始めた。 「エビデンスがないんだよ、エビデンスが」 治療に関してのクレームかと思いきや、どうやら診療の順番が気に食わないようだ。 興奮しているからか、発音が不明瞭になり、何を訴えているのか、よくわからない。受付の女性は耳を傾けてなん

          男はみな看護師さんが大好き!

          菅さんの弔辞は誰が書いたのか?

          ライター歴30年という立場から、玉川徹氏の「菅さん弔事に電通関与発言」について考えてみる。結論から言えば、これはゴーストでは書けない。理由はいくつもある。 まずは出だしだ。「7月の8日でした」。プロのライター(スピーチライター)ならば、こうは書かない。日にちから入るのは得策ではないし、その後に続く文章を考えると、「あの日、信じられない一報を耳にし、……」でいい。 多くの人の頭には、日付までは入っていないので、普通ならばむしろぼかす。でも、菅さんの心には「7月8日」が強く刻

          菅さんの弔辞は誰が書いたのか?

          市長に誰を選ぶかではない。市長は誰が選ぶか、だ

          北九州市長選挙まで1カ月を切った。 ぼくは立候補を表明している武内和久さんを支持、応援しているので、どうしてもポジショントークになってしまうのだけれど、それでもあえて北九州市民の方にまっすぐに問いたい。 待ったなしの今、いったい、どうするつもりですか、と。 高島宗一郎氏が福岡市長選挙に出馬したのは2010年。彼が掲げたキャッチフレーズは「とりもどせ 元気!」だった。 開発が相次ぎ、人口が増加している今となってはピンとこないかもしれないが、12年前の福岡市は吉田市政のも

          市長に誰を選ぶかではない。市長は誰が選ぶか、だ

          北九州市長選挙立候補予定者「たけうち和久」さんの欠点をあげつらいます!

          北九州市長選挙に立候補を予定している武内和久さんの欠点は「欲がないところ」だと、ぼくはひそかにそう思っている。 知っている政治家の顔を思い浮かべてみてください。ほら、脂ギッシュな、欲の皮が突っ張った表情が次々と浮かぶでしょ。「そういう人が選挙に勝っている」というのが日本の現実なのだ。みんな口では「あんなやつ嫌いだ」「汚いやつだ」なんて言うけど、一方で「いい思い」をさせてくれそうだものね。 武内さんと実際に付き合ってみて、ある意味で、ほんとに欲がないな、と思う。政治を変えた

          北九州市長選挙立候補予定者「たけうち和久」さんの欠点をあげつらいます!

          北九州への愛を語ろう!

          もうずいぶん前のことで、文脈は忘れてしまったけれど、北九州について話すDJトギーさんの言葉が、今も胸に残っている。 「ここにはさ、福岡が失ったものが残っているんだよね。福岡、お金儲けばっかになっちゃったもんね。小倉で何軒か飲んでみればいい。人の暖かさっていうかさ、北九州らしさがわかるから」 それがすごく「いい声」で語られたというのもあるけど、なんだか心にすっと入った。トギーさんの街に対する愛が感じられて、それがぼくの深いところを揺らしたのだと思う。 そして、実際に小倉で

          北九州への愛を語ろう!

          ぼくが同性婚に反対する理由②

          前の文章は、このnoteより先にFacebookに投稿したものだ(ちなみに、この文章も)。 それで、当然くるだろうと思っていたが、批判を受けることになった。これはぼくの勉強不足、そこから来る説明不足、表現の稚拙さが原因なので、まさに不徳の致すところだ。 そんな迷惑を振り撒きながら、我ながら盗人猛々しいことを言うが、おかげで、この件に関して自分の考えを確認することはできた。以下、前の投稿に対する返答と、やり取りの中で付け加えたくなったことを書いておく。 ・・・・・・・・・

          ぼくが同性婚に反対する理由②

          ぼくが同性婚に反対する理由

          LGBTへの差別に関しては、10代の頃から関心を持ち、それなりに関わったり、発言したりしてきた。 完全に不当な差別だと思っているし、批判する側の意見を聞いて、納得できた試しがない。LGBTへのネガティブな言説に対しては「怒っている」と言ってもいいくらいだ。 そんなぼくが同性婚に反対だと言うと、だいたい驚かれる。最近、この話が取り沙汰されているので、便乗して自分の論理をまとめておこうと思う。 まずは憲法の話だ。 憲法24条1項「婚姻は、両性の合意のみに基いて成立し、夫婦

          ぼくが同性婚に反対する理由