今って第何波?

「先生、やはりこれは第7波なんですかね」

「いや、私は第6波が続いていると見ています」

「6波の延長ということですか」

「そう考えたほうがいいと思います。ただし、8波という見方もあるようです。その場合、もっと深刻です」

「なぜですか」

「64」

「え?」

「ハッパ64」

「先生?」

「言いたくなるでしょ、どうしてもハッパと聞いたら」

「先生、おっしゃっていることの意味が……」

「つまり、ハッパはこれまでのどの波よりも感染力が高いということです。かなりの確率で64と言いたくなるし、思い浮かべただけで、医学的には感染だと言えます。言わずもがなですが、数学的にも、です」

「先生?」

「しかも、ハッパと聞いて、『吸いたい』と思う人もいるはずです。音楽的にはそうですし、あるいは文学的にも。音楽的にはJBのゲロッパ、文学的には芥川の『河童』あたりも、私から見ると8波です。いや、もっとキツイやつをやっていたことでしょう。だからこそ、今は6波と考えたほうがいい」

「すみません。この話題はここまで。中途半端ですが……」

「だから半端じゃなくて、6波の延長なんだよ」

「次のニュースはウクライナです。東ヨーロッパの……」

「だから6波って言ってるだろうが、この小わっぱが!」 

「さて、その小わっぱは、いったい第何波なのか。CMの後で詳しく検証します」

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