サンタ・クローチェ聖堂
Basilica di Santa Croce
サンタ・クローチェ聖堂は、同名の広場にある、フィレンツェにあるフランシスコ会の最も重要な教会のうちのひとつで、イタリアにおける代表的なゴシック建築のひとつです。
サンタ・クローチェ聖堂のはじまりは、アッシジの聖フランチェスコの死後、修道士たちがこの地に建てた小さな礼拝堂です。その後、信者が増えると共に建物は増築され、1252年には完全に改装されました。しかし、改装された教会も早々に不十分となり、1294年には再建することが決定されました。この再建計画には、建築家アルノルフォ・ディ・カンビオが携わったようですが、これを確証する史料は見つかっていません。1320年には聖堂は利用可能なまでになっていましたが、14世紀の危機、洪水、ペストなどの様々な災禍によって完成は大きく遅れ、いつ完成したのか明確には知られていませんが、恐らく1385年頃に完成しました。ネオゴシック様式の美しい大理石のファサードは1857年から1863年にニッコロ・マタスにより建てられ、鐘楼は落雷で損傷がひどかったため、1842年に再建されました。
この聖堂には、名だたるイタリアの偉人が眠る美しい墓碑があり、そのため「イタリアの栄光のパンテオン(Pantheon delle glorie italiane)」としても知られています。16の礼拝堂には、ミケランジェロ・ブオナッローティ、ガリレオ・ガリレイ、ニッコロ・マキャヴェッリ、ジョヴァンニ・ジェンティーレ、ジョアッキーノ・ロッシーニ、ジョルジョ・ヴァザーリなどの偉人を称えた墓碑が建てられています。(ダンテの記念碑もありますが、遺体はラヴェンナに埋葬されています。)
サンタ・クローチェ聖堂/Basilica di Santa Croce