勝ち獲った5個目の星
3年前に初めてルヴァンカップのタイトルを獲った時も現地にはいた。
あの瞬間も間違いなく最高だった。
ただ惜しかったのはコロナ禍の真っ只中という状況の中で、観客は収容人数の50%、前後左右は1席空き、声は出せず、手拍子のみという今思い返してみても非常に寂しい決勝戦であった。
今回は制限も解除され、09シーズンの天皇杯決勝以来、実に15シーズンぶりにタイトルのかかった決勝戦の空気である。
試合前からお互い、コレオやチャントでチームを鼓舞
名古屋が先行するも新潟に追いつかれ、最終的にはペナルティーシュートアウトで勝敗が決する、歴史的な大激戦。
名古屋が5個目の星を勝ち獲ることができた。
昨年はチームの調子が下降気味だったこともあり、ベスト4で福岡相手に涙を飲む結果となったが、今年は好不調の波が激しいながらも最終的にはタイトル獲得というわけだから、好き嫌いはあるにせよ、長谷川健太という人は本当にすごいと思う。
長谷川健太がルヴァンカップのタイトルを手にするのは実に3チーム目である。
覚悟を決めた時の健太さんは実に強い。
その覚悟を選手が信じたからこその今回の優勝だったのではないかと思う。
個人的な想いとしては3年前の優勝の時には感じることができなかった空気を感じることができて幸せだった。
リーグ優勝とはまた一味も二味も違う、最高の瞬間。
勝者と敗者のコントラストが色濃く残るカップ戦だからこそ味わえる、特有のヒリヒリ感。
隣で見てた友人があまりにも忙しないので、平然を装っていたが、延長からPKはずっとドキドキしていた。
プレーオフの決勝なみだったかもしれない。
兎にも角にも、7年間、名古屋に尽くしてくれた守護神の新たな船出を祝うに相応しいタイトルは無事に獲得できた。
次は99年以来の天皇杯と10年以来のリーグチャンピオンを期待しよう