見出し画像

#42. ネパール旅行の話 後編

前編はこちら。

<2日目>
さて翌日。軽めの朝食をとりチェックアウト。この日の観光はホテル近くの「Boundhanath Stupa(ボダナートストゥーパ)」からスタート。Stupaとは仏塔のこと。ここは世界のチベット仏教の中心地であり、世界遺産登録されている。仏塔だけあるのかと思ったらぐるっと1周様々なお店があった。仏塔には四面ブッダアイが施されているので、そこを見ればいつでも仏陀と目が合う。マニ車(1回転させると1回経を読むのと同等の徳を積んだとされる宝具)を回しながら、「この目を描いた人倍率何倍だろう」「名誉仕事っぽいけど報酬どれくらいかな」といったことを考えながらぐるっと回り、30分ほど滞在し後にする。

次は再びタメルへ行きランチ。せっかくネパールへ来たのに、既に2日目の昼なのに、食べたメイン料理はかつ丼だけ。このお昼はネパール料理を食べるべく「GILINGCHE TIBETAN RESTAURANT」へ。ここではMixed Thenthuk(テントゥク:平たい面の煮込み料理)とKothey(焼き)のPork Momoをオーダー。テントゥクは自分には少し酸味が強い。モモは単体でも勿論、真ん中のカレーソースと合わせるとバリ美味かった。

その後はAsan Bazar(Asan Chowkとも)とDarbar squareへ。宮殿や王宮がある地域だが、この辺りは2015年に起きたネパール大震災で殆どが倒壊してしまったらしく現在も復旧作業中。その作業場にも中国語表記看板や支援状況を示す写真が幾つもあった。ここへ向かう途中のマーケットは服屋が多く原宿っぽいかな。日本のアニメキャラがプリントされたものも沢山あった。

その後は再びタメルへ戻る。昼食は既に食べたが、ここタメルには食べたいものが沢山ある。その一つがある「ちゃちゃかふぇ」へ。お目当てはナポリタンカルボナーラ。ネパールグルメを探していたらたまたまこのネーミングを知った。ハーフでも1食分として十分。ほんの少しトマトが入っていた。想像したほどのナポリタン感は無かったけど全然くどくない。店の雰囲気も良かった。

次は「EVELEST MOMO CENTER」というモモの店へ。既に満腹だが、ネットで調べるとまず出てくる程に有名な店なのでやはり外せない。ここのメニューは水牛肉の蒸しタイプ1種類だけ。一皿10個一人前だけどハーフも可能。確か70ルピーだったかな。ソースはヨーグルトベースに色々なハーブが混ざっている感じで、自分には全然はまらなかった。モモは美味いけどカレーソース的な方が好き。

その後またマーケットをぶらつき入ったTシャツ屋で1枚購入。なお、この日はNagarkot(ナガルコット)という場所へ移動する為、店主にどの方法で行くのがベストが聞いてみた。

「今日ナガルコットへ行くんだけど、バスとかある?タクシーだと結構高いと思うんだけど」

「バスが良いよ。タクシーだとめっちゃ高い」

「だよね。バス停どこ?あと何てバス停で降りればいいの?」

「ちょっと待って、今書いてあげる」

と言ってもらった紙がこれ。完全に今回の旅の命綱だった。

メモをもらった後はSwayambhunath(スワヤンブナート)へ。ネパール最古の仏教寺院らしく、ネパール仏教にとって最重要な仏塔とのこと。400段弱の石段を登り頂上へ。別名モンキーテンプルと言われるだけに猿が多い。めっちゃなつかれてる人いた。

寺院を後にし、いよいよナガルコットへ。ナガルコットは標高2,100mにある山地の村でヒマラヤ山脈のビューポイント。やはりネパールに来たからには荘厳な山々を見てみたい。Tシャツ屋に教えてもらったBagbazar(バグバザール)BSへ向かう。幾つかバスが停まっていたので運ちゃんに聞きナガルコット行きのバスへ乗り込む。

1.5h程でナガルコットBSに到着。ここでタクシーをつかまえ、40分程で2日目のホテルである「CLUB HIMALAYA」へ到着。時刻は1830。ここはこの地域では有名なホテルで、コテージのような落ち着く雰囲気だった。プールもあった。

チェックインをして夕食のビュッフェへ。種類は多くないが、インド料理、コンチネンタル、ライブキッチン、果物など。ケーキは残骸にも程がある。

部屋に戻りシャワーへ。浴槽もあり、特に期待はしてなかったが不自由なく使えた。時刻は0時。翌日は0500起床なので就寝。

<3日目>
最終日。0530に起きた。思ったほど寒くはなく、薄手のパーカーで涼しく感じる程度に快適。外で朝食を食べていたら猿にトーストを盗られた。手際よすぎて笑った。

部屋へ戻り帰り支度をしてチェックアウト。手配のタクシーは時間通りに来ていた。そこからナガルコットBSへ行き、2日目に出発した場所であるバグバザールBSへ戻ったのが1200。ここからランチへはバイクで行くことにした。ネパールはリキシャが無いので移動は基本タクシーかバイクの2ケツ。バイクもそこら辺に留まっており、その場で声を掛けて料金交渉を行う。目が合った若い兄ちゃんの後ろに乗り「YANGLING RESTAURANT」へ。ここはかなり評判が良く、カトマンズでNo.1というネット記事も見た。2日目の店と食べ比べをしたかったのでテントゥクと焼きモモをオーダー。

テントゥク…めっっちゃ美味かった。最高。モモもジューシーで食べ応えがある。来て良かった。これだけ食べにまた行きたい。

さて最後は空港へ向かう途中のPashupatinath(パシュパティナート)へ。ここにはインドのガンジス川と同じように火葬場があり遺体を荼毘に付している。遺体に川の水をかけながら嗚咽している人々。全うしたのだろうなと少し感傷的になっていると、近くにパリピのサドゥー(悟りを得るために世俗を捨て瞑想や苦行を続けるヒンドゥー教の行者)がいたので写真を撮っておいた。というか積極的に「撮ろうぜ!」と言ってきた。一番左の彼は、こちらが要求してないのに勝手に入ってきてチップを要求したので無視して2人だけに支払った。ここで「もっとよこせ」だの何やかんや言われて、旅の最後の最後にめちゃくちゃ気分が悪くなった。お前世俗とか欲捨てたんじゃねーのかよ。「誰よりも人生楽しんでます」みたいな雰囲気出てんじゃん。パリピグラサンかけた完全な商売人じゃねーか。観光客相手のビジネス慣れしてんじゃねぇよ。と思いながら寺院を後にしタクシーで15分くらいで空港へ。余ったネパールルピーでウイスキーを買いインドへ戻った。

*****

全てがそうとは言えないが、穏やかでゆったりした雰囲気を味わえるのがネパールだった。国柄なのか、自分が会ったネパールの人達はこすい、すれた感じがあまりなく純朴そうで優しかった(会った中で一番こすかったのはサドゥー)。Tシャツ屋のおっちゃんはバス停の名前の紙を書いた後「そこまで連れてってくれるバイク探すの手伝うよ」と言って一緒に探そうとしてくれた(別予定があったので断ったが)し、バスの乗務員の青年は「バス停まで後何分くらいだよ」とわざわざ教えてくれた。バイクで2ケツした兄ちゃんは、店に到着した時「俺の運転大丈夫だった?Comfortableだった?」と聞いてきた。神社仏閣それそのものも良いけど、こうした何気ない出来事が印象に残っている。総じてとても居心地が良かった。

さぁ、また仕事するかー

End.

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?