当たり前のことは、本当は当たり前じゃない
戦後まもない頃は、欲しくても食べたくても、世の中に物がない時代だった。みな、少しでも満たされた暮らしを望み、寝る時間も惜しんで必死に働いていた。
自分も含め今の人たちにとっては実感しにくいかもしれないが、現在は食べ物は街中に溢れているし、服や嗜好品もいろんな種類のものがあり、私たちはそれを自由に選ぶことができる。さらに言えば、在庫が不足するものならば、店員に強い怒りの感情を表す人も一部いるほどだ。
物やサービスに満たされた生活が当たり前となり、心からの感謝の気持ちを忘れがちになってしまいそうな現代。本当は、いつでも欲しいものが手に入ることが当たり前ではないことを思い返して、人様に対してありがとうと感謝して、あまり傲慢な態度を取らないように気をつけたい。
全体的に物が充足し、経済成長も緩やかになり、お金の動きも鈍くなってきているが、私たちはより高い人間の幸せを求め、モノでは無い何か別のものを探し始めている。それは、貨幣社会を越えた精神的な領域かもしれないが、その前に日々の生活にある足もとの幸せに感謝することを基本に考えなくては先には進めないと思う。
そして、現在のこの厳しい不安だらけの状況だからこそ、がんばって社会を支えてくださっている全ての方たちへ感謝したい。
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