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VR映画『The Key』
今日はVR映画『The Key』についてお話しさせて頂きます!
The Key概要
『The Key』は、世界三大映画祭の中でも最もVRに力を入れているベネチア国際映画祭で、2019年に最優秀賞(GRAND JURY PRIZE FOR BEST VR IMMERSIVE WORK)を受賞した作品です。俳優のロバート・デニーロらが立ち上げたトライベッカ映画祭でもStoryscapes Awardを受賞しています。
この4月からOculus Quest向けに無料で配信されているので、Questを持っている方にはぜひオススメの作品です。
あらすじ
この作品はアニメーションで、Annaという女性の声のナレーションとともに始まります。Annaは自分の辿ってきた人生の記憶をはっきりと思い出せないものの、ただ「Key(鍵)」のことを時折思い出すと言います。
視聴者はAnnaと一緒に彼女の昔の記憶を辿っていき、彼女の住んでいたらしき部屋を訪れます。その部屋には鍵がひとつと、赤色、青色、黄色の魂のような丸い塊が浮かんでおり、彼女にとって大切な仲間のように見えます。
しかし突然強烈な風がその部屋に吹き込み、部屋に合った大切なものや魂が吹き飛ばされていってしまいます。そしてその後も彼女の記憶の旅は続いていくのですが…
↑このあらすじだけだとなかなかイメージがつきづらいと思うのですが、これ以上書いてしまうとネタバレになってしまうため、あとは見てからのお楽しみで...!
感想
The Keyの大きな魅力の一つはストーリー構成の凄さだと思います。この作品ではある(かなり重たい)テーマを扱っているのですが、あくまでアドベンチャーやファンタジーのような作品としてアニメーションが展開していき、最後まで見終わると全ての意味が分かるという構成になっています。この展開が秀逸で、見終わった後にハッとさせられ、メッセージが深く心に刺さりました。
また視聴者を物語に引き込むアイテムの使い方も特徴的です。タイトルである「鍵」が作品の色々なところで現れ、作品に深く関わるための重要なアイテムとして使われています。そしてその鍵に込められた意味も後々わかっていき、それがまたこの作品のテーマを強く印象付けています。
私は昨年のベネチア国際映画祭でこの作品を見ることができたのですが、映画祭では下記の写真のように壁一面に鍵を貼り付けた展示の仕方をしていました。また中に入ると役者の方が作品への導入をしてくれて、最後にVRゴーグルを外すと首元にKeyがつけられているという粋な演出もありました。
以上、The Keyのご紹介でした!ここまで書いてみたものの、The Keyについてはネタバレ要素が多くごく一部しか紹介できなかったため、機会があればぜひ見ていただけると嬉しいです!
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