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トゲだらけ オニバス

企画展「身近で出会う ちょっとあぶない?植物」で取り上げた植物たちを紹介しています。企画展では標本を見て欲しくて、標本をメインに据えて、解説(キャプション)にちょっと写真を入れる形式にしています。

が、企画展アンケートを見ると、「生きている植物があると思ってきた、がっかり」とか「枯葉ではなく写真をもっと見たかった」といった回答が、たくさんではなくとも毎回必ず寄せられるので、noteでは生時の写真をもとに紹介してみようと思う次第。

今回紹介するのはオニバス。「さわるとあぶない?」コーナーで取り上げました。が、オニバスをさわる人はいかほどいるのでしょう?だって絶滅危惧だし。熊本県内でも現存は1箇所くらいではないでしょうかね。
ここに載せている写真も21年前に撮影したもので、今は発生を確認されていないと思います。というか、この場所がどこか忘れて、行くことができない。

中心付近に開花しているのが見える?

画像はものすごく荒い。確か初めて購入したデジカメで撮影したものだと思う。同時のコンデジの画質はこんな程度ですよ。

この植物は写真のように花を咲かせるほか、水中に閉鎖花も作って種子をたくさん作ります。こんなに大きな植物ですが実は一年草で、春に芽生えてあっという間に大きくなり、種子を作ると枯れてしまいます。なので、子孫をつなぐためには種子をたくさん作る必要があります。その方法の一つが閉鎖花なのでしょうね。

話は変わるけど、とあるSNSで動画コーナーをぼぉ〜っと見ていたら、オニバスの葉を切り、水中の果実を収穫し、種子を集める動画が流れてきた。オニバスの種子を何に使うの?と思っていたら、どうやら食用にするようです。日本では食べる文化はあまり聞かないけれども、Fox Nutsと呼んで食用にしている地域があるようです。
どんな味か知りませんが食べてみたいです。日本では絶滅に瀕する状況のオニバスですが、日本でも食用に利用される文化があったり、価値が認められる理由があるならば、もっと状況が違ったかも知れませんね。


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