企画展「身近でであうちょっとあぶない?植物」で取り上げた植物たちシリーズ。 企画展が終了してしまうと、途端に細かいことを忘れていくようで、noteを書くにもなんだっけ?となることが多い。 展示した植物にネジキがあり、あれ?なんでネジキを展示したんだっけ?となった。展示の記録を確認すると「食べるとあぶない?」コーナーだったので、ツツジ科の植物のいくつかが持つグラヤノトキシンによる食中毒を取り上げる目的で取り上げようと思ったらしい、あの時の私。 ツツジ科の植物はよく植
企画展「身近でであうちょっとあぶない?植物」での1コーナー「食べるとあぶない?」で、サトイモ科のムサシアブミの標本を展示した。ムサシアブミに限らず、サトイモ科のマムシグサとか〜〜テンナンショウなんて和名の植物は大抵、シュウ酸カルシウムの針状結晶を大量に持っていて、あやまって食べて食中毒なんて報告が年に何回かあるようです。 この仲間はちょっと野山に入るだけで見つかるし、食中毒事例もあるのなら、と展示に選びました。 が、展示の解説を書くために調べていると、面倒なというか面白
企画展「身近でであうちょっとあぶない?植物」では、「食べるとあぶない?」というコーナーも作っていました。 とはいえ、今時、野外で見つけた植物をホイホイ口に入れるような人って少ないんじゃないかという気がする。食中毒事例でも山菜と間違えて食べたとか、家庭菜園でうっかり有毒植物と隣り合わせに飢えてて誤食したとかいう話を聞くことが多い。なので、自然観察や野外の散策で出会って口に入れて当たってしまうなんて人はそんなにいないわけで、わざわざ「これ毒ですよ」と教えるのもいかがなもんか、
企画展で標本を展示した植物を紹介しているんですけど、下手するとこんな季節外れもいいところなものを書いてしまうことになるんですね。 企画展「身近でであうちょっとあぶない?植物」の「さわるとあぶない?」コーナーでススキを紹介しました。 最近は、学校の行き帰りに道端の草をちぎったりするような子供は少ないのかもしれませんが、ススキなんかは意外に身近に生えていて、うっかり触ると手を切ったりしますよ。 ススキをはじめとするイネ科植物の多くは、土中から二酸化珪素を吸収し、それを
過去の展示で標本を展示した植物を、改めて写真で紹介しています。 先の5月まで行っていた企画展「身近で出会うちょっとあぶない?植物」の中に「持っていても危ない?」コーナーというのを作りました。何かしらの法律などで所持することすら規制されている植物を紹介しました。 大きく3つ、麻薬的なもの、外来生物関連のもの、保全関連のものに分けて紹介しました。うっかりやらかすことが無いように、詳しくなくともたくさんの人に情報を広めることが目的です。 その中で麻薬的なものは展示に困りました
企画展「身近で出会う ちょっとあぶない?植物」で紹介する植物たち一つ一つに、展示に選んだ理由というものが一応あります。 タイトルに入れた「身近で出会う」、誰でも思わず手を伸ばしてしまいそうな植物・・・で浮かんだのがクサイチゴ。誰でも食べようっておもいますよね?手を伸ばした時に怪我しないように、トゲに気をつけてね。 なんて考えて選んだけど、クサイチゴを摘んで食べる人ってどのくらいいるんでしょう?まあ、展示を見て「食べてみたい」と思う人が一人でも増えればいいかな? クサイチ
企画展「身近で出会う ちょっとあぶない?植物」で取り上げた植物たちを紹介しています。企画展では標本を見て欲しくて、標本をメインに据えて、解説(キャプション)にちょっと写真を入れる形式にしています。 が、企画展アンケートを見ると、「生きている植物があると思ってきた、がっかり」とか「枯葉ではなく写真をもっと見たかった」といった回答が、たくさんではなくとも毎回必ず寄せられるので、noteでは生時の写真をもとに紹介してみようと思う次第。 今回紹介するのはオニバス。「さわるとあぶな
企画展「身近で出会うちょっとあぶない?植物」の「さわるとあぶない」コーナーで紹介しました。 這いつくばるように生える背の低い植物で、ひらけた広場のような場所に群生します。ぱっと見、明るい黄緑色の手入れされた芝生のように見えますが、うっかり裸足で歩いたり、腰を下ろして手をついたりすると、チクチクと不快な目に遭います。 近づいてよく見ると、たくさんのトゲが見えます。 キク科の植物で、小さな花が集まった頭花をつけますが、上の写真は花が終わって果実が熟した状態です。 その果実を
前回担当した企画展「身近で出会うちょっとあぶない?植物」は大きく4つのコーナーで構成しました。 さわるとあぶない 食べるとあぶない さわらなくてもあぶない もっていてもあぶない コンセプトとしては、私たちの普段の生活の中で出会うことのある、ちょっと危なくて油断すると不快な思いをしてしまうような植物に目を向け、かつそのちょっとあぶない性質について怖がるのではなく、興味をもってもらうことを考えていました。 そのさわるとあぶないコーナーで紹介した植物の一つがナス科のワル
先月、ようやく企画展が終了しました。 身近で出会うちょっと危ない植物 身近で出会うちょっと危ない植物|熊本県博物館ネットワークセンター 小さな展示室なんですが、細々としたものを準備したり、プライベートで忙しかったりとかで、なんだか忙しい展示期間でした。 そこで紹介した植物の一つがウマノスズクサ。 アリストロキア酸という有毒成分を持つということだけではなく、それが植物の防御に使われていること、ジャコウアゲハという蝶はその毒をあえて食べて体に蓄積して防御に使っていることを紹介し
はじめまして 博物館施設で植物担当として働いています。 博物館「施設」といったり、学芸員とは言わなかったりというあたり、博物館界隈に詳しい人はピンとくるかもしれませんが、それはおいておいて。博物館的な施設の中で、資料(主に植物標本)を収集したり、整理したり、収蔵庫を管理したり、植物観察会や体験教室や講座を開いたり、展示を作ったり、植物の研究をしたりしています。 大学に在学している頃から、単子葉植物のカヤツリグサ科を専門としてしてきましたが、この仕事についてからはその専門だ