生き証人がつづるソフトウェア体験 第0回「マガジンを作った経緯」
しばらく前にこんなことをつぶやきました。
10年ひと昔、という言葉がありますが、IT業界は1年ひと昔とも3年ひと昔とも言われます。
5年や10年前に通じたノウハウは、直接的にはそれほど役に立ちません。
とはいえ。
10年前に存在した技術が失われ、新技術に取って替わられたわけではありません。
単にブラックボックス化して見えなくなっただけです。
そして、ブラックボックスとブラックボックスの組合せが、さらにブラックボックス化されただけです。
現在、そういったブラックボックスの中身を知る人は多くありません。
理由のひとつとしては、知らなくてもシステムが「動いてしまう」からです。
それだけ技術が急速に発展しています。
もうひとつは、知っていた人間がもう業界に残ってないからです。
リタイアしたか、他業界に転職したか。肌感覚ですが、ロスジェネ世代のエンジニア数は20代の10%いればいい方でしょう。
マネージメント層を探せばいくらか残ってますが、現場に積極的に口を出すようなポジションではありません。
私は40代後半ですが、同い年の部長にこんな釘を指したことがあります。
「われわれは『生き残った』エンジニアなんですよ。(生存バイアスだからわれわれのやり方が若手に通用すると思っちゃいけない)」
「じゃあ伊藤さん、それをうまく伝えてよ」
と言われたその時は回答を持ち合わせてませんでした。
いまならなんとなく答えられるような気がします。
それは、普段、なにげなく接している技術がいろいろなソフトウェアの積み重ねであることを再発見できるようにすること。
それらソフトウェアが「歴史」としてどのように生活に定着したか、エンジニアとしての体験を通じて伝えられるといいな、と考えています。
技術者の方には入門として、そうでない方には歴史読みものとして提供したいです。
また、ブラックボックス化されたソフトウェアは、サービスとして姿を変えていることが多いです。
そういったサービス化したソフトウェアもご紹介したいと考えています。
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ソフトウェアが「歴史」としてどのように生活に定着したか、エンジニアとしての体験を通じて伝えられるといいな、と考えています。 技術者の方には…
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