もう始まっている終末について:資本主義の歴史と終焉
資本主義は、すごく雑に言うならば、中心が周縁を搾取することで稼働するエンジンである。
近代の黎明、都市が農村を搾取し、ついで西欧がアジア・アフリカを搾取し、あるいは北米で「先に来た移民」が「後から来た移民」を搾取し、そしてグローバル社会の現代では、大企業が移民を搾取している。
じゃあ次は? もうこれ以上遠くは存在しない。
周縁から搾取すべき労働者が中心地域に流れ込んで、もはや中心と周縁の区別が存在しないのだ。
貧困と搾取されることへの怒りと、理解できない異質な文化への憎悪が、普遍的なものとしていたるところにあふれている。
日本人はあまり実感がないかもしれないが、安全で繁栄した「先進的な地域」は、今や地球上にほとんどない。
簡単にテロリストになりうるヘイトに満ちた人々も、そのヘイトの対象も、暴力の手段も、すべて手の届く範囲に混在している。
我々の持っている唯一の社会である資本主義社会は、そのようなカオスを招来することで終わりを迎える。
私がいう終末とは、そのようなものである。