日本解散論 自発的ディアスポラのすすめ

極東の終末的状況

 中国は崩壊する、もう、既定の事実としてそう言ってしまっていいと思う。
 経済状況がどうこう以前に、インフラが使い物にならず、農村が、農業が不可能なほどに荒廃し、あらゆるところで環境破壊とそれに起因する自然災害が多発している。
 共産党体制が維持されるかどうかはともかく、あの国から脱出を望む人は無数に存在している。
 
 偽造パスポートや、日本で生活してくための偽造ID一式、それがセットで百数十万円で買うことができるという。偽造パスポートを偽造と見抜けなければ合法的に入国されてしまうし、いったん入り込まれてしまえば彼らを排除する手段はない。

 百人の日本人の中に一人の中国人が混じっているなら、中国人はやがて日本化するだろうが、中国人が三十人もいれば、もう日本人に合わせる必要はない。
 彼らが思うままにふるまうような地域には、日本人は住みたがらない。日本人が出て行けば、ますます彼らは好き勝手をするようになる。
 クルド人が川口市を占拠するように、中国化する自治体がやがて現れるだろう。
 半島有事の際には、南北の両方から同様の難民が押し寄せるだろう。
 
 日本の社会の治安や効率の良さは、日本人の集団だから成り立っていることである。
 日本は欧米諸国同様、本来の住民が片隅に追いやられ、犯罪傾向の高い移民や移民の子孫が暴れまわる国になる。
 
 鎖国し、国境全体に柵を巡らせればこの浸食は防げるかもしれないが、日本人の出生率が下がっていること自体は、十年や二十年で立て直せることではない。
 人口が減れば労働者も納税者も減る。基本的なインフラを維持することも困難になるだろう。
 そうした中で、ただでさえ数多い敵対的な隣国が行動を起こしたとき、我々は国土をどうやって守ることができるだろう。
 
 できはしない。ここではそう結論付ける。そのうえで、我々にすべきことを探っていきたい。

守るべき日本とは何か

 我々が、少なくともここにこのような状態にある日本の国土を、日本人の土地として守り続けることは困難だろう。
 その気になれば、武装難民が無人島を占拠して独立国を名乗ることだってできてしまう。それを防ぐための人的資源が、我々には圧倒的に足りない( 
戦いは数だよ、兄貴)。

 不可能ではないが、先見の明のある指導者たちが細心の注意を払って準備を進めなければ難しいし、今の日本の社会にそんな指導者が自由にふるまう余地はない。

 日本を守ること。
 それはまず第一に国民の命を守ることであり、国民が先祖から受け継いできた文化を守ることだと思う(保守主義なので)。
 国体護持つまりは皇室をお支え申し上げることも付け加えたいが、それは別な場所に議論を譲る。

 そして、上記に目標を絞るならば、国土の保全は必ずしも不可欠なものではない。
 ユダヤ人は自らの国を持たないまま、2500年以上の時を、差別と迫害のなか生き延びた。精確に知ることは難しいが、その過程を経た彼らの在り方は、良くも悪くも旧約聖書のユダヤ人と変わっていない。 

 ポーランドも「大洪水」や「ポーランド分割」のもと、国土が消滅する経験をしたが、最終的には国土を取り戻し、ポーランド文化をしっかりと継承している。

 我々にもそれが可能だろうと思うのだ。日本文化は幸いなことに、世界の様々な場所で尊敬を受けている。我々は日本文化、日本的価値観の教師として、離散したのちも意義ある生を生きることが可能だろう。
 日本というミームは、血統としての日本民族がたとえ消滅したとしても、地球の様々な領域で生き続けるだろう。

 それこそが、誇るべきことではないだろうか。
 
 いずれにしても、若い人たちに告げたい。
 苦難に満ちた時代、一つ前の世代の人生が何の参考にもならないような、激動の時代が既に始まっている。
 我々にできるのは、可能なことと不可能なことを見極め、可能なことを成し遂げることだ。
 共に戦おう。
 
 

 


 
 

 
 

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