2024/09/15 IronmanJapan みなみ北海道(Sub11.5)
備忘録として。
2024年のメインレースの位置づけだったので長くなってしまった。
2024/09/29 追記
Swim,Bike,Run時のGarminDataを貼り付け
気温と服装
当日朝6時でSwim会場の北斗市は18.9℃。
Swim会場でアナウンスされていた水温は22℃~23℃程度だったと記憶している。
Run会場の木古内町は12時に21.9℃, 18時に18.5℃だった模様(気象庁 過去の気象データで検索)
木古内町は22時に14.7℃まで下がっていたので、タイムに応じて各人で寒さ対策が必要だったレースとなった。
一日中曇りで日差しも強くなく、気候コンディションは最高だったと思う。
身に着けていたものは以下の通り。
半袖トライスーツ
ミレーのアンダーウェア
フルスーツのウエット
アームカバー
カーフガード
帽子
心拍計&Core
補給
以下を持ち込み。ほぼMaurtenで統一。
電解質目的でCCDとPrecisionを利用。
飲み物
Maurten Drink Mix 320 1.5L 15分に1度摂取
CCD Power Production + Precision 1500 0.5L 摂取タイミングは任意。
食べ物
Maurten Gel 160 6本(Bike) Bikeスタート直後と以降1時間毎に1本
Maurten Gel 160 1本(Run) 20kmあたりで使用
その他
Amino Vital Pro 2本(Bike)
粒上で飲みにくいが、宮古島で直面した腹痛問題を回避するための
シスチンとグルタミンを目当てに利用。
参考URL:味の素のアミノ酸栄養科学ラボの記事
ランのエイドでは以下が提供されていたのでこちらを摂取。
※本数は記憶ベース
アミノバイタル アミノショット(青色パッケージ) 4本
アミノバイタル アミノショット パーフェクトエネルギー(赤色パッケージ) 4本
バイク機材詳細
Frame
Canyon Speedmax CF8 Disc
機械式で購入したものを2024年6月にDi2化(11s)
Front Wheel
DTSwiss Arc 1600 62 mm
Rear Wheel
DTSwiss Arc 1600 80 mm
Front Tyre
Continental Aero 111 26C
Rear Tyre
Continental Grandprix 5000 28C
Armpad
Tririg Closed Back Carbon Arm Cups
レース戦略
目標タイムとして以下を設定。
20分間泳、しろさとTTでの実タイム及び、渡良瀬での100km TT後のブリックラン時のペースから算出。
Swim
1時間10分56秒 (Avg Pace: 1分52秒/100m)
Bike
5時間58分01秒 (Avg Pace: 30.1km/h)
ワット数は見ずに心拍数を目安に(~155bpmをターゲットに)
Run
4時間34分18秒 (Avg Pace: 6分30秒/km)
前半は6分15秒/kmで貯金を作り、30kmくらいから貯金を切り崩すイメージ
T1,T2
合計で15分
Overall
11時間58分15秒
レース結果
以下の通り。
ロング4回目にして初めて満足のいくレースができた。
Swim 1時間14分42秒 (Avg Pace: 1分58秒/100m)
Lap1 35分59秒, Lap2 38分43秒順位
M30-34:26位/77人
Gender:162位/1,168人
Overall: 177位/1,310人
T1
5分21秒
Bike 5時間38分33秒 (Avg Pace: 31.90km/h)
順位
M30-34:15位/77人
Gender:84位/1,168人
Overall: 85位/1,310人
T2
3分40秒
Run 4時間25分12秒 (Avg Pace:6分18秒/km)
順位
M30-34:28位/77人
Gender:270位/1,168人
Overall: 301位/1,310人
Overall 11時間27分24秒
順位
M30-34:23位/77人
Gender:132位/1,168人
Overall: 139位/1,310人
考察
Swim
1.9kmを2周回するコース。
コース図はこちら
前日の試泳時間が15:00-17:00に変更になったため、前日の試泳はせずに当日の朝に軽く海に浸かる程度。
なお、スイムは5秒間隔で5人がスタートするローリングスタート形式。
ある程度の泳力(エントリー時の事前申告)で区分けされており、私はZone3(70分以内)の緑帽子でスタート。
Zone1,Zone2は当然速い人なので、極端に追い越す/追い越されることは続かないため、マイペースで泳ぐことができるこの形式はありがたかった。
事前情報から想定していた限りでは、第一ブイを曲がった後から多少うねりが出るがそこまで苦戦するイメージはなく無難にこなせる想定だった。
実際には第1ブイあたりまでは不規則に少し高い波が発生し陸側に戻されることや、ヘッドアップをしたら目の前が波しか見えないということもあった。
また、ブイが小さい? / 数が少ない? ためか、
第1ブイ通過後は目指すべき第2ブイ本体を視認することができず、途中に設置しているガイドブイを目標とするが、当然各ガイドブイと第2ブイは真っ直ぐの一直線ではないため、都度方向を微修正しながら泳ぐ形となった。
1周目は前方に人が多くおり、ある程度ヘッドアップをしながら人に着いて行くことで誤魔化せていたが、2周目は人がまばらで各人がそれぞれの経路で泳いでいたため完全に経路を見誤り、最短経路で泳ぐことができなかった。
Lapタイムにも2周目の経路ミスがしっかり反映されている。
第2ブイ通過後の第3ブイまでは特筆すべき点はなし。
唯一泳ぎやすいと感じた区間だった。
第3ブイから岸までの直線区間は後ろから波が来る形で、波の勢いに乗ることで楽に進むことができた。
ただこの区間も後ろから来る波が高く、勢いに乗れたは良いものの、ヘッドアップしたら直前まで利用していた波しか見えず、岸を視認できないことも複数回あり多少蛇行してしまった。
<Swim Data>
T1
Swimアップは想定よりも遅かったが、このコンディションでこのタイムは及第点と言い聞かせ、落ち着いてBikeの準備に取り掛かる。
更衣室のテントの横にブルーシートが敷かれていたので、ウエットスーツのまま失礼して座って準備を実施。
足を拭いて砂を落としたり、靴下を丁寧に履いてからシューズを履きBOAダイヤルを適切なところまで締めてからバイクへレッツゴー。
落ち着いてT1を処理したがそこまで時間がかかっていた訳ではなく、Swim + T1のタイムは当初の想定タイムと同程度だったのでBikeパートに落ち着いて入ることができた。
Bike
今回のIronman Japan みなみ北海道のセールスポイントである高規格道路を利用したコース。180km中175kmは高規格道路だった。
コース図はこちら
木古内IC側の箇所にコース最高点があるため、
北斗中央ICから木古内ICまでの往路は全体的に登り基調
木古内ICから北斗中央ICまでの復路は全体的に下り基調だったと記憶している。
路面状況は高規格道路ということもあり全体的に良好。
所々アスファルトが粗く、バンピーな区間もあったのでしろさとTTのような路面状況は期待してはいけなかった。
路面状況の傾向として、北斗中央IC寄りの区間が舗装が粗め、木古内IC寄りが比較的綺麗だった。
Bike乗車直後から高規格道路までは国道の一車線を利用して走る(隣の車線は普通に車が走ってる)ため、幅が狭くスピードが出せないのでMaurten Gel 160を摂取し、水分補給をして備えることにした。
北斗富川ICから高規格道路に入ってからも抑え気味にペダルを回す。
アップダウンが続くことは前もって車で試走した際に把握していたので、平地はそれなりで処理、多少の坂は少しだけ頑張るイメージを持っていた。
具体的な数値は以下の通り。
平地:ワット数は見ず心拍数で判断(~155bpmに抑える)
登り:心拍がある程度上がってしまうことは避けられないが170bpmを超えない様に抑え、登り切ったら早々に155bpm以内に下げることを意識。
登りの前には下りがあることが多く、下りでスピードに乗ることで少しでも足を使う時間を短くしたことも効果的だった。
『スムーズな変速が大事』と大会スーパーバイザーの宮塚さんが言っていた通り、Di2のスムーズな変速の恩恵を最大限享受できかなと思う。
機械式のバイクを利用している人は「ちょっと軽くした方が良いかも」と思っても、変速の手間を惜しんで無理をしてしまうことがあるハズなので、Di2化は非常におすすめ。
巷ではDi2化は速度向上に繋がらないという説もあるみたいだが、長距離・ノンドラフティングのロングのトライアスロンでは速度向上に寄与するかと思う。
北斗中央ICから木古内ICへの往路区間の中間地点の北斗茂辺地ICでは一度高規格道路を降り、6%の坂を下って折り返したら下ってきた坂を上る区間があり、この坂は心が折れそうになったが早々に変速を行い可能な限り楽に処理。
事前の計画通り、心拍数が170を超えないように処理できたのは非常にGood
北斗茂辺地ICから木古内ICまでの区間では高架の上を走る箇所があり、この区間は横風で少し左右に振られることもあったが、DHバーを握ったままでコントロールできる範囲だった。
ここの横風区間でDHポジションを取り続けられたのは個人的にはGood。
一方で、ある程度の長さの登りの場合は体をほぐすためにDHポジションは止めてダンシングを入れたりと気分転換に使っていた。
ちょっとした登りをDHポジションで登り切れるかで、速い人と差がついてしまうのかと思う。
トップの選手は北斗茂辺地IC以外はDHポジションでいけたのではないだろうか。
120kmあたりまでは左臀部にハリを感じる程度で済んでいたが、
その後は腰痛が出てきてしまい、DHポジションで踏むことが徐々に難しくなってしまった。
踏まなくていいから姿勢だけは維持する様に切り替え、なんとか180kmを走り切った。
渡良瀬での100kmTTを繰り返し行ったことで180kmを終えた際の疲労感は大きくなく、気持ちの面でもまだまだポジティブでいられた。(2023の五島や佐渡では、バイク終了時でヘロヘロで走ることがもう嫌な状態だったので素晴らしい進歩)
180km全てで集中力を保てていたと思う。
<Bike Data>
T2
バイクを想定よりも早く終了させることができ、時間的には余裕をもってシューズを履き替えられた。
ただ、バイク後半からトイレに行きたく我慢の限界だったのでT2は別の意味で焦っていた。
階段を降りてランコースに入った直後にトイレがあったので無事に駆け込み、人間の尊厳を捨てずに済んだ。
Run
1周14kmを3周するコース。
フラット基調だがコース上に2箇所くらい登りがあった。
コース図はこちら
ランスタート後の1kmは5分41秒でいつも通りバイクの余韻を引き摺っていたので、しっかりとペースダウン。
2kmからは6分15秒前後で走ることを意識して走った。
走り出しの感覚は悪くないものの、30km付近からは足が前に進まなくなることを覚悟していたので、事前の計画通り以下のプランを遂行することに。
1周目は6分15秒/kmで貯金を作る。
2周目は6分25秒/kmでぎりぎり踏みとどまる。
3周目は気合と1,2周目の貯金を崩して、ラン全体で6分30秒/kmに収める。
ランでも心拍数を見ながらペースを刻むことにした。
こんなに心拍低くていいの?と思うくらい低い(平均心拍146bpm)が、これ以上に上げると絶対に42km走り切れない謎の確信があったので、このぺース・心拍を維持することだけに集中。
当初目標としていた12時間は歩かなければ達成できる状態だったので、沢山の選手に抜かれても気にしないで常にマイペース。
ひたすら自分の設定したペースに沿って刻むことだけを意識したのでコースの攻略法とかは特になし。
木古内でのランだから、応援は駅とフィニッシュ地点以外では殆ど無いとイメージしていたが全くそんなことはなく、3周ずっと同じ箇所で応援してくれる地元の方や交通規制の警備員の方からも応援をいただくことができた。
地元の方の理解とご協力を得られて走れていることを実感してちょっとウルッとしてしまった。
ちなみに、他の参加者からの情報だともっと遅い時間帯では自家用車のライトでコースを照らしてくれた方もいらっしゃった様で、夜遅くに走っていた選手は本当に嬉しかったと思う。
木古内町の皆様本当にありがとうございました。
エイドは1周あたり7箇所に設置されており、どのエイドでもアミノバイタル赤・青、アクエリアス、水は置いてあったのでランの補給はエイドのもので十分だったかもしれない。
アミノバイタル青・赤は基本的に2つ同時に食べるようにした。
※全部で8本食べているが、こんなに食べる必要あったのかは不明
むしろ食べ過ぎなのでは。と思うが今は気にしないでおく。
なお、持ってきていたMaurten Gel 160は20kmあたりで食べた。
食べると集中し直せる感じがあったので、今後もMaurtenは1,2本ほどランでも食べられるように持っておこうと思う。
ひたすらマイペースで刻みラスト1周に入ったころ、このままのペースでいけば当初の12時間切りではなく、11時間半を切れるのでは?と欲が出てきて、もっと良い記録が狙えると思えると気持ちはさらにポジティブになった。(ペースに表れていないのは良いことなのか足がないだけなのかは不明)
ラストの2kmからはスピードアップをする余裕があり、笑顔でFinishを迎えることが出来た。
<Run Data>
まとめ
初Ironmanのレースで目標を達成できたことは素直に嬉しい。
これまで3回ロングのレースに出ていたが、完走するのがやっとの状態だったり、途中でガクンとペースが落ちたりと、いずれも満足のいくレースができておらずだったが今回は目標を達成できたので大満足。
7,8月の暑い時期にバイクとランの複合練習を重点的に行ったことが今回の結果に繋がってくれたと思う。
特にバイク順位が2桁だったことで、バイクの取り組み方も間違っていないと確認することができた。
今後も練習を繰り返して、11月と3月のしろさとTTで定点観測をし続ける予定。
Swimは当初の目標よりも下回ったが、Swimの練習は捨ててでもBike,Runに充てたためある種仕方ないかなと思っている。Swimは圧倒的に高強度練習が足りていなかった。
もともと水泳出身で何をすればタイムが上がるかは把握しているつもりなので、いつ取り組むかという時期の問題だけになりそう。
ただ、Swimはタイムが向上したとしても10分が良いところなので、当分はBikeとRunに集中する形で良いと思っている。
泳ぐのは一番好きなので落ちないように週2で練習は継続する予定。
Runは当初の目標よりも早いペースで走れた点は良かった(フルマラソンのベスト+10分程度)
ただ、同じエイジグループの順位が近い方は当然のようにRunをSub4しているので、上を目指すとなるとランのスピードアップが課題。
2024年度内にはフルマラソン単体でSub4を達成し、2025年のロングのRunでSub4ができるようにオフシーズンは重点的にランを行いたい。
まずは速いペースに慣れる(体が覚える)ところからスタートになりそう。
Ironmanの大会は初めてで、他のロングと何が違うの?という気持ちがあったが、Finish地点の盛り上がり方や参加賞、Expoの充実度といった点は他のロングにはない魅力だと感じた。
※その分Ironmanは参加費が高いというのは言ってはいけない。
ニースのスロットはもちろん、年代別の表彰にも掠りもしないレベルなのでまだまだ沢山改善点があるということ。
あーでもないこーでもないと自問自答しながら試行錯誤するのもトライアスロンの一つの魅力なので、楽しみながらレベルアップしていきたい