ロックスター不在論
「この中にロックスターの方はいらっしゃいませんか?」
「どなたかロックスターの方はいらっしゃいませんかー?」
シーーンである。誰もこちらを見ようともせず、気にも止めず我関せず。
「何を言ってるの?」面で、各々の時間を過ごしている。
そう。最近ロックスターがいないのだ。
あのガリガリで不健康そうで、目は狂気と殺気に満ち満ちていて、覚醒剤などの薬で捕まろうもんなら「あー、やっぱりね。」と思わせてくれて、それでいて同性の男から見ても「この人からは目が離せない」と思わせてくれる あのロックスターだ。
この記事を書きながら、今僕が浮かんだロックスターと言えば黒夢の清春さんだが、彼ももう50歳。もう存分に人を殺め尽くして落ち着いてていい年齢だ。
(褒め言葉です。笑 実はここでは語り尽くせないぐらい黒夢の音楽にはお世話になったのです。感謝してます。)
そう。僕は若手ロックスターがいないと言いたいのだ。
「オッサンすっこんでろよ」
「時代じゃねーよ」
(楽屋では腰低くいながらも)ステージに上がれば暴れ回り、「俺が一番だ」と言わんばかりの存在感。「かかってこい殺してやるから」と立ち回る姿から溢れ出るSEXシンボル。
そんなギラギラした若者が見当たらない。
気になって検索してみたが、やはりYahoo知恵袋に並ぶ名前は僕よりも年上か故人ばかり。
エルヴィス・プレスリー 、KISS、Bon Jovi、
スティーヴン・タイラー 、Queen、氷室京介、吉井和哉...etc(敬称略
知ってる知ってる。この人たちがヤバイのはもう知ってる。笑
この人たちを「すっこんでろ」扱いできる若者がほしいのよ。(あ、今思い出したけれどSIMの
MAHさんはいい匂いがしますね。)
しかし、やっぱり時代なのかなぁとも思ってしまう。
尖る必要がない時代。目立ちたくない時代。個性的で得のない時代。
潤い過ぎて皆豊かに溺れてしまっているんじゃないかしら?
「何でもありすぎて、何がないのか分からない」時代。そんな感じ。
またオッサンみたいな事を言ってしまうけれど、若い頃って
「人を傷つけても叶えたい想い」
みたいなモノがあって良いと思うのですよ。
それを守る為に傷付けて傷付いて、そして次の大切なモノを育んでいったりしていけば良いと思うのです。それが許される気がするのです。
(勿論傷付けるって言うのは武力的な意味じゃなくね。ここの賢い読者さんたちは言わなくても分かってくれると信じてますが。)
そういう大事なモノがない事を隠す為なのか何なのか、「まず誰かの為に生きたい」「誰かの喜ぶ顔がみたい」とか言っちゃうもんだからさ。
なんか順番が違くね?ってなるのです。
自分が死ぬほど大切なモノも言えず、必死に戦えない人間が、何故誰かの為にまず生きられるのか。
お前が笑っててこそ、大切な人じゃないのかと。
「一人前を無視して、二人前を抱えようとするな」「自分の船もまだ未完の泥舟なのに、何故先に誰かを乗せたがるのか」
そう言いたいのである。この野朗が!クソ!クソ!
とちょっと話が逸れて熱くなってしまいました。すいません。笑
これ以上は頑固オヤジの感情論になってしまいそうなので、仕舞いにしたいと思いますが、
最近中高生の間で流行っているアーティストに
あいみょんさんって方がいらっしゃる様で、
ちょっと気になって調べたんですが、そうしましたら、彼女の人気楽曲の中にこんなタイトルの曲がありました。
「君はロックを聞かない」
あーそう言うことか。
何だか納得してしまった令和元年なのでした。
笑