自分たちでゼロから結婚式を創った夫婦の話し。~Ep7.「AtelierWedding」設立~
Ep7.「AtelierWedding」設立
最初は僕・嫁のみはる・木内の3人だった。木内は福井出身でみはるより1歳年下のパワフル女子。仕事もバリバリやっている男顔負けの雑貨メーカーの営業マンだった。木内には以前から式を自分たちでやろうと思っているということは伝えていて、その際にはリーダーをお願いしていた。彼女は元々、妹のように仲良くしていたこともありすぐさま快諾してくれた。
ただ、正直3人で結婚式を作るなど無理なことは分かっていた。そもそも当日、僕とみはるは主役のため動くことが出来ない。木内の能力が高いとは言え1人の人間が出来ることなどたかが知れている。僕は知り合いに連絡を取り協力してくれる人物を探した。
まず、噂を聞きつけて来てくれたのは長谷川と吉田の2人。以前から仲が良く信頼できる仲間だった。長谷川は電気系に強く、中型も運転できる多彩な人物。勤勉でよく働く人間だった。まさに真面目を絵に描いたような男だ。吉田は少し抜けているところがあるが発想力が豊かで皆からよく愛される青森男児。2人共、元々ブライダルには興味があり、ゼロから作ると伝えたら自分も仲間に入れて欲しいと協力してくれることになった。
そのあと、僕の方から昼間の仕事をしながら土日はブライダルのバイトの掛け持ちをしていた沖縄出身の知念に声をかけた。彼女はまだ23歳と若かったが、胆力があり誰よりも人のことを考えられた。そして彼女自身も今働いている式場での違和感や不満を抱えていた。
そしてもう一人、ウェブ系のクリエイターをしていた宮岡が入る。彼女は木内の友人で内気な性格ではあったがデザイン力があり即戦力となる人材だった。
チーム名はあれやこれやと考えたが芸術好きの木内が持ってきた「Atelier(アトリエ)」という言葉がしっくりきたため結婚式らしく「Wedding」を加えて「AtelierWedding(アトリエ・ウェディング)」という名前にした。アトリエとは工房や創作の意味が含まれていて、新郎新婦だけでなく関わるすべての人の人生に喜びを創っていく仕事をしようという想いが込められている。
そして、話し合いの結果僕たちの結婚式は2019年11月に開催することになった。
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