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自分たちでゼロから結婚式を創った夫婦の話し。~Ep12.結婚式は総合芸術~

Ep12.結婚式は総合芸術

 結婚式を作るにあたってのプログラムやイメージなどは固まりつつあった。しかし、一番必要で開拓が難しい協力業者を探す必要があった。


 以前、友人の女性映画監督である笠松が2人でお茶をしたときにこぼした言葉がある。


 「映画製作って総合芸術なんですよね。映画監督と俳優さんだけでは決して出来ないんです。美術さんやメイクさん、カメラマンさん、音声さん、その他にも様々な人が関わってようやく1つの作品になるんです。だから映画監督はたくさんの人と関わる。すっごく大変なんですけど、逆にそれが面白いんです。」

 僕は結婚式を作る段階で全く同じことを思った。「結婚式も当日(映画で言えば上映日)までを作る総合芸術だな。」と。夫婦とプランナーだけでは決してできない芸術品。


 幸いにも僕の周りには有難いことに個人で事業をやっている友人が多くいた。テーラーさん・フレンチの料理人・カメラマン・ヘアメイク・造花の先生・コーヒーマイスターetc・・・。僕たちが「ゼロから結婚式を作るから協力してほしい」ということを伝えると快く依頼を受けてくれた。


 打合せ回数は合わせて20回以上に及んだが、妥協する気もなかったのでかなり面倒な要求をたくさんした。正直、よく受けてくれたと思う。今でもその時の友人たちとは関係が続いているが、いつか必ず恩返ししようと思っている。


 ひとまず、打ち合わせの時間はかかったが必要な物はある程度揃っていった。ただ、最後の難関が残っていた。中身を詰める箱、「結婚式会場」である。

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