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世界観episode 12 -本当に好きな子には告白できない-前編 (HSS型HSP中学校編②)

僕が中学生の頃、流行っていた

漫画は「ドラゴンボール」です。

言わずと知れた国民的アニメですよね。

特にお気に入りはフリーザ編で

毎週少年ジャンプを発売日に

購入しては、友人グループで

回し読みしていた。

△ドラゴンボール「フリーザ編」

ただ、校則で漫画の持ち込みは

禁止だったので、見つかっては

先生に取り上げられていました。

そして中学生といえばそろそろ

反抗したくなる年頃ですよね。

時代は空前の

ヤンキーブームでした。

流行っていたヤンキー漫画は

「疾風伝説 特攻の拓」

短ランやボンタンまではいかない

変形の学生服が流行っていて

HSS型の僕は

ヤンキーにはならなかったけど

中途半端に少し髪を染めたり、

学生服の裏ボタンを

龍のデザインにしたり

ギリギリ先生に目を付けられない

範囲で、個性を追求していました。

成績の内申には響かないように

でもちょっとヤンキー風の

ファッションは試してみたい

そんな抜け目のないところも

HSS型らしい立ち振る舞いだった

と思います。

相変わらず部活も

頑張っていたのですが

中学校生活も中盤に入ってくると

男女の交流が始まり出します。

同じバスケ部どうしで交際

するカップルが次々と誕生し

僕もS君の「イケてる」グループに

所属していたためか、運よく

彼女が出来ました。

ただ中学生の男女の交際とは

可愛いもので、帰り道を一緒に

帰ったり「手を繋げたら良い」

程度のものでした。

もちろんデートなんてする

こともありません。

しかし今だから言えるのですが

僕の本当の好きだった子は

バスケ部のマドンナのNさんでした。

そしてNさんはS君と付き合っていた

のですが、仲が良かったのは

僕でした。恋愛相談と言って

毎晩のように電話していました。

当時では携帯電話なんてものは

なく、家の電話に直接かけ合って

いました。

Nさんからの電話に親が出てしまうと

最悪でした。後で根ほり葉ほり

関係を聞かれたり、弄られたり

するのが苦痛でした。

僕はNさんのことが好きだったけど

恋愛相談をし合う関係がたまらなく

心地良かったので、無駄に告白も

しませんでした。一応彼女という

立場の子はいたのですが、Nさんの

友達で好き嫌いの感情もなく

付き合う事が流行っていたから

付き合ったという感じでした。

HSS型の恋愛はハッキリ言って

気持ち悪いです。

「好きになったらとことん好き」

が発動、24時間Nさんのことが

アタマから離れず、延々と

妄想ストーリーを展開させて

いました。学校で会って、

手を振ってもらっただけで

心臓がバクバクしていました。

そんなマドンナのNさんと

なぜか仲良かったからか

僕の学校内の立場も一目

置かれるようになってきました。

そして一応Nさんの彼氏だった

肝心のS君はゲームばかりして

バスケ部も顔を出さず、だんだん

家の環境が悪くなってきたのか

不登校になるようになってきました。

あまりNさんにも連絡していなかった

ようで、恋愛にあまり興味が

なかったようです。

そんなこんなでNさんと毎晩恋愛相談の

電話をし合う仲になり

僕の中学生活の恋愛事情は加速していきます。

世界観episode 12 -本当に好きな子には告白できない_後編
へ続きます

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