Z世代に伝えたい、優しい世界の作り方(1章)②
美味しいものを食べて、趣味や旅行を楽しむ生活が当たり前だと思っていたけれど、経済活動がなくなり、何もない生活になってみると、それはそれで楽しいものだ。なにより自然に優しい生活ができて嬉しい。このまま地球に 優しい世界が持続してくれればいいのだけど、人間の欲により利益を求めるようになってしまうんだ。
「あきら、魚を捕まえてきてくれるか?」
共同生活をしている仲間のおさむだ。彼はキャンプとアウトドアが趣味だったから頼りになる。川に魚を捕まえるしかけを作ってくれたおかげで美味しい魚が食べられる。
「うん、行ってくるよ、ついでに山菜も採ってくる」
食べられる山菜も修に教えてもらった。こんな生活になるって知っていたら、キャンプや山菜の勉強をしていたんだけどな。料理なんてしたことがなく、コンビニ弁当ばかりだった。
僕たちは5名で共同生活をしている。みんな家族ではなく見ず知らずの人達だ。東京に住んでいた時は職場以外では、人との会話が苦手だったのに不思議。性格って環境で変わるもんだな。