世界の建設会社・トップゼネコンの動向
先日、世界の総合建設会社、ゼネコンの世界ランキングの記事を書きました。世界上位はヨーロッパと中国が独占し、日本はトップ20位にも入ることもできませんでした。
それでは世界と日本のゼネコンがなぜこのような差が生まれてしまったのでしょうか?今回はそこの考察をしたいと思います。
運営にかかわる世界のゼネコン
ゼネコンとは総合建設会社、ゼネラルコントラクターの略です。その名の通り建設がメインの仕事で、ものを作ったら次の現場へ、ものを作ったら次の現場へと現場を転々としていきます。基本的にいままでのゼネコンはものづくりに特化し、あとの運用、運営には入ってきませんでした。
しかし、世界のトップゼネコンたちは違います。
作るだけではなく、その設備の運用、運営にもどんどん手をだしてきています。
ゼネコンが運営する空港
世界トップのゼネコンは空港を運営しています。
しかも何個も空港を運営しています。
VINCI社・・・フランスの総合建設会社22の海外空港運営
Ferrovial社・・・スペインの総合建設会社15の海外空港運営
AviAlliance社・・・ドイツの総合建設会社3の海外空港運営
いかがでしょうか。日本の〇〇建設が運営する空港なんて日本では考えられませんよね?世界に目を向けると規模の大きさにびっくりさせられます。
ではなぜ?運営するのでしょうか?
海外でインフラ工事をするときにはものすごく長いスキームで仕事をすることになります。
上の図のようにインフラ工事だとスキームがこれぐらいになるのが通例ですが、ものづくりだけしているとこの青い部分でしか利益を生むことができないことがわかります。つまり青い部分の工期でやりくりする必要があり、ここで遅延だとか材料が来なかったりなど不利益を被ると利益を取り返すのも難しくなります。
一方、運営や維持管理までできるとなると、話は別です。むしろ自分たちが運営するのですからやりたいように工事ができる。なんなら設備の一部が工事中でも運営開始だなんていうこともできるのです。
今や世界のトレンドは、ゼネコンが運営管理を行います、早く安く作るゼネコンの技術をフルに活用し、運営して世界中で儲けようというのがねらいでしょう。
でもなんでゼネコンが運営のノウハウなんてあるの?という疑問がわきますが世界上位のゼネコンはM&Aつまり企業買収をしまくっているので、畑違いの業界でも全然運営できるんです。
なお、これらは技術のあるゼネコンが運営するから意味、効果がある戦略です。逆に事業者側がものを作ろうとするとそもそも技術力がないのでお金がかかってかかって大変なことになります。ちなみに日本は世界と真逆に動いているので大変な件名がいっぱいあります。。。
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