【漫画】海が走るエンドロール
漫画「海が走るエンドロール」1巻・2巻 たらちねジョン(秋田書店)
1巻が出たときに、朝日新聞の1ページ目の下段の、本の広告がずらずら並ぶ欄の端に、カラーで広告が出た。
内容はあまり把握しなくても、「あっ」というインパクトがあり、下調べをせずに、広告だけちぎって、本屋さんへ行った。
全然、売ってなかった。
えー、そんなマイナーなの? 新聞広告出てるのに。と思った。
ネット通販でも、のきなみ無くて、どうやら、売れているらしかった。
うみ子さんという普通のおばあさんが、何かに触発されて、
「あ、わたしは映画を撮りたい方の人間だったんだ」と気づいて、
美大?に入って映画を撮り始める、という話。
おばあさんがヒロインの漫画、というのが珍しいし、
うみ子の控えめな人柄と、映画をつくりたいという情熱、それに関わってくる若い男の子たち、彼らがアセクシャルだったりして、そういう要素が、丁寧におりかさなって、物語がグルーヴしていく。
話しを作るためにとってつけたような設定ではなく、練れている。
たらちねジョンさんって、他のは知らないけど、のっけから上手いよなぁ。
宝島社「このマンガがすごい!2022」オンナ編で第1位、
ananマンガ大賞で準大賞だったそうだが、
性別も年齢もとっぱらった感じの広さがある。