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「カレーラーメンの日」、文化も人もストックではなくフローということ(エシカル100考、96/100)

4月25日は「カレーラーメンの日」。

そんな記念日があるんですね、「室蘭カレーラーメン」ブランド化支援事業実行委員会が設立された日、だそうです。

そもそもカレーラーメンってなんじゃ・・・と思うのですが、まあその名の通りラーメンのつゆがカレー、カレー&ラーメンなんでしょうね。室蘭のご当地ラーメンだそうです。

文化混淆の極みですね。

カレーはインド、ラーメンは中国が発祥地といわれ、大陸と朝鮮半島か太平洋を渡って日本に来て、独自な進化を遂げている食べ物です。

それをさらに混ぜてしまうなんて、、乱暴すぎるとしかいいようがない笑

カレーラーメンは日本文化かと問われれば、きっとそうなのだと思います。

でもそこには様々な文化が流れてきて、混ざり合って、滞留して熟成して、さらに流れて混ざって、という経緯がある。

文化は常に流動し、変化していくもの。ストックではなくてフローです。

そして文化は人を介して伝えわるので、これは人が流動し、変化していくということになります。

カレーラーメンができる背景には、沢山の人の流動と変化があったといえるはず。

その流動のブレンド具合と、変化の発酵方法で、日本文化が、というより日本ができているのだと思います。

歴史的に見ても、日本は(というか世界のどこの国だって)沢山の人が流入し、混ざり合い、変容して独自性を醸成してきました。

文化も人も、ストックではなくてフロー。日本文化だって、会社という集団だって、国という集団だって。

今あるものが、古来から金科玉条として隔絶してあり続けたわけはない。ストックとして固まりきっちゃって、新しいものが加わることも、変化することもない。そんな貧しい文化や人の集団のあり方なんて、ありえない。

それは、文化や人への冒涜だと思います。文化や人が集積したものは、歴史とよんでもいいかもしれません。

僕が住んでいる場所は新宿区で、沢山の背景を持つ人が暮らします。

先日、チェーン店ではなく地元の惣菜屋さんをのぞいてみました(人混みのいない時間を狙って、気を付けながら)。惣菜屋さんというと、てんぷらやコロッケやカツ丼や煮物、炒め物などが売っている先入観があります。

驚いたことに、インド・ネパールのお惣菜多数。タンドリーチキンとかサモサとかモモとかカレーとナンとか。ジャレビという激甘のインド版プレッツェルみたいなお菓子もありました。何も言わなくてもヴィーガンな総菜もあります。

働いている方も、みなインド・ネパール系の方。コミュニケーションよい接客で、コロナ対策もできるだけしている。

ああ、これぞ今の地元の店っぽいな、、と嬉しくなりました。

国籍で人を区切れば、日本人、中国人、韓国人、モンゴル人、ネパール人、インド人、ミャンマー人、ベトナム人などと、白人系中東系がみんなで暮らす街です。難民の人もいます。

僕はここの地元民として3歳から住み続けていますが、流入してくる人が沢山いるのが面白いし、そんな人たちと道で行きかうのが楽しい。

みんな等しく、この地で生きる人です。

分断と不寛容に、身を任せたいという欲望がおきやすい時勢です。先が見えない不安定な時代に、そういった感情が芽生えるのはしかたのないこと。

でも身の回りを見渡してみれば、つながりと寛容にたくさん気づけるはず。私たちのこれからの道も、見いだせるはず。新しいチャンスだって、そこにあるはず。

「カレーラーメン」という、文化混淆の極みの料理をそのうち室蘭に食べに行ってみたいですね。どんな混合と醸成を楽めるのやら。

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