デイナ・ホワイト「いまのところ、私はどちらかといえば右寄りだ」
>『TIME』掲載のデイナ・ホワイトインタビュー、ごく一部を抄訳。抄訳だから話のつながりは悪いです。
Q. UFC306、Sphere大会は、カネロ・アルバレスの試合と同日となり、興行戦争となりました。チケット売上は予想通りとなりましたか。
デイナ:UFC史上最大のゲート収入を記録した。2200万か2300万ドルになるんじゃないか。PPVの前売りも史上最多だった。カネロの試合を見たボクシングファンもたくさんいたことだろう。私はこういう争いなら大好きなんだ。
Q. ただ、制作コストを踏まえると、Sphere大会で利益は出そうですか。
UFCのイベント開催には通常250万ドルかかる。Sphere大会には800万ドルの予算をつけていたが、終わってみれば2000万ドルかかった。でも、スポンサーシップやら何やらをうまくやったので、結果的に利益は非常に大きかった。
Q. Power Slapが海外進出を果たします。安全性が危惧されていますが。
頭へのパンチも、顔へのスラップも、サッカーでのヘディングも、フットボールでのヘルメットの衝突も、そりゃあ健康にはよくない。ただアメリカの大人には、自分がやりたいことを選ぶ権利がある。サッカーをしてヘディングをしたい人、幼少期から大学までフットボールをして頭部への衝撃を受けたい人、プロ格闘技の道を歩みたい人もいていい。ただ、それぞれに固有のリスクがある。私が心がけているのは、選手の健康、安全、生命のリスクを減らすために、できる限りのカネを投じることだ。
私も若い頃、ボクシングをしていた。脳の検査を受けたところ、私の脳には黒い斑点がたくさんあることがわかった。それでも、後悔しているパンチは一発もない。それほど、私はボクシングを愛していたんだ。
医者どもは「死人が出るかもしれない」などという。でも、私たちは皆、いつかは死ぬんだ。大切なのは、どのように生きるかなんだよ。何を愛し、何に情熱を注ぐのか。「娘が格闘技をしたいと言ったらどうするか」とよく聞かれる。もし私の娘が本当に格闘技を愛しているなら、私は彼女の意志を尊重する。
Q. トランプの依頼を受けて、党大会でトランプの応援演説をなさいました。
アメリカには強いリーダーが必要だ。世界も強いアメリカを必要としている。私は政治には縁遠いし、立場が違う人を攻撃したり嫌ったりはしない。この国は、勤勉さ、アイデア、革新的思考、議論によって築かれている。私には、リベラルな面と保守的な面の両面がある。適切な場面で保守的になり、適切な場面でリベラルになれることが理想的だ。世界は政治的になりすぎている。ソーシャルメディアの責任が大きいだろう。いまのところ、私はどちらかといえば右寄りだ。私は常識を取り戻したいんだ。世界の平和を望んでいる。個人的な友情は別として、ドナルド・トランプは多くの問題を解決できると本当に信じている。
Q. カマラ・ハリスではリーダーになれないと思いますか?
そうだ。強くそう思う。原稿がないときの彼女の話は意味不明だ。これほど多くを語りながら、何も言っていない人など見たこともない。私はカマラ・ハリスに対してそう思っている。中東やロシア、イランなど、世界のリーダーたちと対等にやりあえるとは思えないんだ。
Q. あなたにとって「男である」とは?
まず第1に、私は会社を経営している。会社のリーダーだ。リーダーは率先垂範する。従業員のことを本当に気にかけているか?彼らがどんな人で、どんな人生を歩んでいるのかに関心を持っているのか?イエスと答えられる人は多くない。しかし私は、確実に従業員のことを大切にしている。毎年のクリスマスパーティーで、「諸君は最高の仲間だ。愛している」と伝えている。コロナ禍は人生で最も恐ろしい時期だったが、私は一人も解雇せず、共に乗り越えた。そして、より強い会社になった。
二点目は、昨今は男性のメンタルヘルスについての話題が増えているが、私は嫌いだ。人生は厳しい。世界は残酷で醜く、完璧ではない。男として、おおっぴらにメンタルヘルスの問題を語っている余裕などないんだ。誰にも良い日も悪い日もある。男なら、それらを耐え忍ぶべきだ。通常、男は多くの人から頼られている。妻、子供、家族、そして会社経営者なら全従業員だ。メンタルヘルスなんて考えている暇はない。男なら立ち上がり、靴を履いて、外に出て、男らしく行動しろ。
これが私の「男であること」の考えだ。男女の関係がどれほど進化しても、女性が重役や権力者になっても、女性は男性より賢く、成熟するのも早いんだ。私は勝手に考えているのではないぞ。これは事実だ。同時に、これも事実なのだが、女性は守ってほしい、面倒を見てもらいたいと思っているんだ。
私は女性のためにドアを開けたり、割り勘したりしない。これは政治的な考えではないぞ。どのようにしてこうなったかは分からないが、これが私という男なんだ。
>「私には、リベラルな面と保守的な面の両面がある」というが、発言内容はド右。別に驚かない。前から知ってた。
(出所)Sean Gregory, What It Means to Be a Man, According to UFC’s Dana White, TIME, Sep 12, 2024
(写真出所)https://www.usatoday.com/story/sports/ufc/2024/07/11/dana-white-speaking-donald-trump-republican-convention/74368044007/
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