Simple is best !
長年デザイナーをしてきた僕にとって
常に頭にあるのがこの言葉ですが、
その解釈は歳を取るにつれて
変わっていきています。
若い頃
完璧とは付け加えるべきものが
なくなった時ではなく、
取り去るべきものがなくなった時のこと…
または、
単純であることは究極の洗練である…
という意味合いを
不要な要素(雑味となる要素)を取り去って
もう削るところがない!という状況こそが
“研ぎ澄ます”ということだと考えていました。
なので
不要な要素は外してしまえばいい!
という考え方だったのですが歳を取るにつれて
単に削ぎ落としていくということではなく
削るところのない物の集合体…
雑味と思える要素を
削るのではなく内包させて磨き上げる
という考え方に変わってきました。
シンプルであることは単純であることではなく
何も足せない、何も引けない…
※サントリーさんの山崎のキャッチコピーの引用
つまりそれだけ凝縮されたものでなければ
本当の意味での「シンプル」にはならない
って思うようになりました。
相入れない A・B・Cという要素を
BとCをそぎ落としてAだけに絞るというのではなく
Aという主となるマインドに
BとCの要素を絶妙に内包させ
研ぎ澄まされたAを作ることが
大切なのかなぁって考えています。
相反する要素や矛盾した内容…
それはコトでもヒトでも
物事を阻害する出来事や事象は悪いことではなく
洗練させるための砥石である
ということなんだと思います。
他山の石以て玉を攻むべし
結構、私が好きな言葉のひとつです。