高橋一生ナレーション『騎士団長殺し』Audibleなら無料
最近、オーディオブックで村上春樹の『騎士団長殺し』全4巻を聴き終えました。この作品を通じて、久しぶりに村上作品に触れたのですが、大学時代に流行した『ノルウェイの森』の冒頭を読んで以来、長らく村上作品を積んでしまっていた自分にとって、非常に新鮮な体験となりました。
心象描写と深い文化への造詣
この作品は、登場人物の心象や思考が非常に細やかに描かれており、その描写力に改めて感心させられました。彼の文化に対する造詣の深さも感じられ、読者(聴者)として一つ一つの比喩に引き込まれる感覚がありました。特に本作では、メタファーやイデアといった観念的な用語が頻出し、時に化け物的な存在として具現化する点が興味深いです。
ストーリーの進行と長さ
個人的に感じたのは、全4巻という長さが少し緩慢に感じられる部分もあったことです。特に、画家である主人公の生活や考え方が丹念に描かれているものの、ストーリーがやや停滞する感覚が時折ありました。村上氏が画家の生活をこれほど細かに描けるのは、実際にモデルとなる人物にインタビューしたからではないかと思えるほど、リアリティを持って描かれていました。
東日本大震災の影響
物語の舞台は、東北地方の震災後の地域が少し背景になっており、この震災が作品に影響を与えている点も印象的です。主人公が妻との別離を経て、最終的には元の鞘に収まるというメインストーリーは、震災による不安定さや喪失感とどこか重なるようにも感じられます。
高橋一生さんのナレーション
オーディオブックでは高橋一生さんがナレーションを担当し、彼の落ち着いた語り口が作品全体の雰囲気にぴったりでした。主人公である画家の淡々とした性格や、アーティスト的な特有の雰囲気が、高橋一生の声でさらに際立っていました。彼の演じる複数のキャラクターが一体となって、物語を生き生きと表現していたのも良かったです。
まとめ
『騎士団長殺し』は、比喩に富んだ描写と深いテーマが特徴的な作品です。村上春樹の世界に再び浸ることができ、多くの思索を巡らせる時間を楽しむことができました。また本ではなくオーディオブックだったので一気に聴き終えることができました。
好きな作品を聴きながら
「スキマ時間」を「ひとり時間」にして
どっぷり浸れますよ
\ いまならオーディブル無料 /
Audible会員プラン 2か月無料体験キャンペーン中
2024年10月2日まで。無料体験後は月額¥1,500。 いつでも退会できます。
参考
これまでの関連つぶやき投稿です