石川県かほく市 石川県西田幾多郎記念哲学館
金沢駅からIR石川鉄道線にのって宇野気駅まで約30分、駅から徒歩20分で石川県西田幾多郎記念哲学館に到着します。
まず建物前から見る景色が絶景です。遠くに立山連峰??が見えます。天気もよくてほんときれいでした。この景色を見るだけでも行く価値ありです。
建物の設計は安藤忠雄さん。存在感があって素敵な建物です。展示室はB1階から2階まであり、どこにいるのかわからなくなります。パンフレットには『「迷い、考えること」をお楽しみください。』とありました。さすが哲学の博物館!!
西田幾多郎さんは明治3年に石川県かほく市で生まれた哲学者で、「善の研究」という日本ではじめての哲学書を書いた方として有名だそうです。知らなかった!
展示室に入ると哲学の世界に引き込まれます。以下冒頭のパネルより。
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哲学とは「知ることを愛する」ということ。
それは、情報を増やすことではありません。
哲学は、自ら、迷い、考え、真実を追い求めることです。
すぐに分かる必要はありません。
哲学は、ひとことで言いあらわすこともできません。
自分で歩き、立ち止まり、また来た道を戻ってください。
すぐに答えを求めず、考えながら、ゆっくりと。
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1階は「哲学へのいざない」と題して哲学を体感できるコーナーとなっていて、2階は西田幾多郎さんの遺品、原稿、書簡などの展示、B1階は西田幾多郎さんの書の展示となっています。館内のところどころに西田さんの言葉が書かれたワードカードが置かれていて持って帰ることができます。8枚あったうちの4枚を写真にてご紹介します。どれも「んーーーーーー」って考えてしまいますね。
もうひとつ。関東大震災のあとに雑誌「アララギ」に寄稿された文章が紹介されていました。(持って帰れる紙面になってました。こちら↓)
「なんでも喉元過ぐれば熱さを忘れるのである。」「何事も目前の応用ということが主となっている。深く大きく根柢から考え貫くことが乏しい。」というところが印象的です。
哲学って、頭の中で物事こねくり回すだけで証拠がないところが弱いなあ、と思っていたのですが、西田幾多郎さんの言葉にふれて、それでも人間の本質をとらえようとする志には熱いものがあり、そこから生まれる言葉は人の心に響くんだなあ、ってことを感じることができました!哲学の博物館、よいです!
(おまけ)博物館からさらに20分ほど歩くと「海と渚の博物館」(石川県の漁業の歴史について学ぶことができます)があり、その先が砂浜です。日本海に沈む夕日が最高でした!!!
(おわり)