蟻の夢
老人ホームの夢を見た
わたしはひとり、車椅子で
赤い揺れる花
窓の外を見てた。
どうしようもなくダラダラと息をして
京王線は揺れるだけ。
遅く咲く花は
何も残せず、
あめをまつだけなのかしら?
乾いていないからきっと
繰り返しの日々
私の嫌いな人になってしまいそう
日々を終わらせるのは私だけだから
私の全ては私が作ったものじゃなく
くだらない話だね
誰にも語れず、赤くなる頬をちぎる。
馬鹿な私のただの物語
宇宙は揺れて、
私は小さな蟻のまま
私は全てを捨てて見たくなって
くだらない話なんだ
くだらない話を、ずっと語りたいから
馬鹿にされてもいいじゃない
どこまで行っても、
私は小さな私なの
大好きな小さな私なの