事業構想プロジェクトを実践する学生チームに、フリーランスのメンターがつくと取り組みは加速するか? #研究報告書
◆実験の目的と背景
長崎大学が行っているアントレプレナーシップにフリーランスがメンターとして参画すると、学生のプロジェクトのゴールに向けて学生チームをより推進させる手助けとなれるのか?が今回の実験の目的となります。
今回は「新しい働き方LAB」が実施する「研究員制度」の一指定企画として本企画に取り組みました。
◆検証したいと思っていたこと
「事業構想プロジェクトを実践する学生チームに、フリーランスのメンターがつくと取り組みは加速するか?」
◆研究活動の概要
私はシステムエンジニアのプロとして今回の指定企画に参加しました。
システムエンジニアといっても、業務課題をシステム化で解決してほしいという漠然とした依頼を頂くことも多く、中には「業務ルールを少し変えるだけでいいですよ」とか「既存のこういったツールを導入してみてください」などのように構築したシステムの導入ではなく、コンサルタント的な役割を果たすことも多いです。
要は「目的を達成するための最適解を一緒に考える」の本業としての仕事です。
手段から目的を考えるのではなく、目的から手段を考えられるような考え方や建設的な議論ができるような考え方を伝えていくことに重点を置いて活動しました。
◆結論と根拠・気づき
「学生のスタンスによる」部分が非常に大きなウェイトを占めていることを改めて感じました。
初回のメンタリングを待たずしてドロップアウトする学生もいたりと前途多難かなと思っていましたが、自分たちで自走しようと努力している学生も多く頑張っている姿に感銘を受けました。
学生ということもあり、トライ&エラーを繰り返してはいるものの分析を伴っていないチームが多いことが目に留まりました。
分析のための手段を知らないというのが最も大きな原因ですが、アントレプレナーシップに臨むにあたってそういったノウハウがシェアされていないのが一番の問題だと思っています。
また、今回私が主にメンターとして対応した学生は長崎で開催されたビジコンで準グランプリを獲ることもでき、一緒に喜びとグランプリを逃したことの悔しさを感じる機会を得ました。
◆研究に関する考察・これから
アントレプレナーシップの制度自体は1月まで続きますので、引き続き全力でサポートしていきます。
2023年1月21日には長崎大学へ赴き、直接学生の発表会を聞きこれまでの活動をねぎらってきます。
実際にアントレプレナーシップにメンターがついてどれだけの効果があったのかは「わからない」というのが正直なところです。
過去の状況がしっかりと把握できていなかったりとビフォー/アフターがわからないためです。
肌感覚では、学生に不足していた知識や経験を共有することができ、プラスになったのでは?と思っています。
◆全体振り返り
教え込みはNGとのことで、どこまでの知識や経験を共有(教える)してもいいのかがイマイチ掴めなかったということと、リモートでの月1回のメンタリングは限界があるなと感じました。
次回のメンター制度の導入に向けてメンター陣で情報を共有し、より良いものに昇華させていければいいなと考えています。