プロポーズ宣言。
付き合って半年が経ったころだろうか。
毎日LINEでくだらないやりとりをしていた。
その日は、週末に行ったスケートの話題。
私「転んだからあざだらけになった〜これじゃあお嫁に行けないわ」
君「大丈夫、いつでもおいで」
私「あら、ほんとに行っちゃうぞ」
君「おいで。貧乏だけど」
私「ケチだから覚悟して?キメキメプロポーズ楽しみに待ってるわ」
君「ロマンチックなのはできないからね?」
私「知ってる」
君「ならよし」
私「LINEでもキュンとしてるから、チョロいよ」
君「流れで言っちゃったけど、ちゃんとプロポーズはするから」
なんですか、このイチャイチャラブラブドキドキLINEは!!!平然と返信してるふりして、画面の前ではニヤニヤが止まらないやつ。まったくどういうつもりで送ってたんだか。
それからは会うたびに、いつプロポーズされるんだろう??全然そんな素振りないしその場のノリだった??と惑うばかり。完全に掌で転がされていた…。
それから1か月が経ったころ。
君の家でのんびりサザエさんを観ていると、その時が突然訪れた。
君「結婚する?」
私「…それ本気のやつ?」
君「本気のやつ」
私「おお…結婚する?」
君「
ごめん、唐突すぎて、記憶に留めておこうというつもりも全くないまま進んだから、あんまり覚えていないんだ…
私「みんなに『プロポーズの言葉は?』って聞かれたら今日のこと言うの?」
君「そうじゃない?」
私「え、こんなぬるっとした感じの??テイク2お願いします」
君「え、やり直しする??」
そうやってキメキメプロポーズとは真逆のプロポーズをいただき、結婚を決めた私たち。
理想のプロポーズなんて考えたこともなかったけど、日常に溶け込んだプロポーズも私たちらしくてよかったよね(溶け込みすぎて記憶に留まりにくいのが難点だけど)。
プロポーズ宣言から1か月、君はどんな心持ちで過ごしていたんだろう。タイミングを探っていたのかな。勇気を出して言ってくれたのかな。
今度、聞いてみよう。
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