サードアイⅡ・グラウンディング ep.8「カクテルパーティー」
その青年は人ごみの中を猫のようにすり抜けていった。その後を急いで追っていくと、ずらりと立ち並ぶ屋台の一番端にある、酒を扱う屋台に着いた。青年はすでに店員と軽口をたたいていて、こちらを振り返ると、手招きして隣の席を勧めた。
「マスター、ボクはいつものヤツね。あと、こちらには、そうだなあ、ファイヤーレッドアイっていうイメージで、何か作ってあげてよ」と、例のいたずらな笑みを浮かべて、
「こんな薄汚いところだけど、なかなか美味いんだよ」と耳打ちすると、店主は、「失礼だな!」と笑いな