てててああ

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最近の記事

検証「小児性犯罪者のうちペドフィリアの人は3割だけ」は本当か?

「小児性犯罪者のうちペドフィリアの人は3割だけ」といったことをまことしやかに言う人たちがいます。結論から言いますと、本当ではありません。後述しますが根拠として挙げられていた論文にそんなことは書いてありませんでした。 と、その前に、パンの話をしますね。統計をよく分かっている人は飛ばしてもらってかまいません。 パン無罪論 まず「犯罪者が全員パンを食べているからといって、パンが犯罪の原因とならない」という『パン無罪論』について正確な理解を説明しておきます。 この『パン無罪論』

    • 「差別主義者」認定のパラドックス

      「反差別界隈」が誰かを「差別主義者」と認定するときの方法とその問題点について書いておこうと思う。 本来、差別主義者とは「〇〇人は日本から出ていけ!」「〇〇人を人間扱いする必要はない!」みたいな悪意と害意に満ちあふれた偏狭な思考の持ち主のことを指す言葉のはずだった。 そのような相手に対してミラーリングとして侮辱や暴言をぶつけること、右の暴力団に左の暴力団がぶつかっていくことはまぁ、等価交換というか歯には歯をというか、善い悪いはともかくとして納得のいく話ではあるだろう。 さ

      • スタージョンのジェンダー法改革計画は、女性の権利の擁護者を保守党だけにする可能性があります(2022.11.27 The GuardianのThe Observer記事和訳)

        2022.11.27 ザ・ガーディアンのオブザーバー記事 Sturgeon’s plans to reform gender law could leave Tories as the champions of women’s rights https://www.theguardian.com/commentisfree/2022/nov/27/nicola-sturgeon-will-endanger-women-if-she-opens-single-sex-space

        • マーメイドの代表は、彼女の「無能なリーダーシップ」にスタッフが反乱したため、「強制退去」させられた(2022.12.02テレグラフ記事和訳)

          英テレグラフ紙 2022年12月2日 Mermaids boss ‘forced out’ as staff revolted against her ‘incapable leadership’ https://www.telegraph.co.uk/news/2022/12/02/mermaids-boss-forced-staff-revolted-against-incapable-leadership/ を、日本語訳しました。(DeepL &適宜修正) ☆☆☆☆☆

        • 検証「小児性犯罪者のうちペドフィリアの人は3割だけ」は本当か?

        • 「差別主義者」認定のパラドックス

        • スタージョンのジェンダー法改革計画は、女性の権利の擁護者を保守党だけにする可能性があります(2022.11.27 The GuardianのThe Observer記事和訳)

        • マーメイドの代表は、彼女の「無能なリーダーシップ」にスタッフが反乱したため、「強制退去」させられた(2022.12.02テレグラフ記事和訳)

          “戦う元血液内科医”Alex先生の書籍販売は詐欺だと思います

          さて、Alex先生の本は届きましたでしょうか。 届きませんよね。届くはずがないんですよ。なぜなら、詐欺だからです。 改めて言いますけど、Alex先生の森友問題やコロナについての発言は非常にまともだと思います。そしてAlex先生を信じて応援している方々が本当にまともでしっかりした、熱意と優しさを持った方々であることは疑いようがありません。 それだけに、Alex先生に対して「何で詐欺なんかするんだ!」という思いしかありません。 せめて自分のフォロワーくらいは助けたいと思い、

          “戦う元血液内科医”Alex先生の書籍販売は詐欺だと思います

          アディーチェ氏へのSNS攻撃(2021.12.09デイリーメール記事和訳)

          チママンダ・ンゴズィ・アディーチェ氏の2021.12.09のBBCインタビュー https://www.bbc.com/news/av/entertainment-arts-59568638 をデイリーメールが記事化したもの https://www.dailymail.co.uk/femail/article-10293017/Chimamanda-Ngozi-Adichie-reveals-social-media-users-said-parents-death-puni

          アディーチェ氏へのSNS攻撃(2021.12.09デイリーメール記事和訳)

          (2021.12.14 The Critic誌記事和訳) トーキングショップでの練習

          2021.12.14 The Critic誌の記事 An exercise in talking shop https://thecritic.co.uk/an-exercise-in-talking-shop/ をDeepLアプリ+適宜修正で日本語訳しました。 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ トーキングショップでの練習〜「転換療法」の禁止は、見かけほど簡単ではない (訳註:トーキングショップとは「議論が行われるが決定権のない場所」、俗語では「オフ中にする仕事

          (2021.12.14 The Critic誌記事和訳) トーキングショップでの練習

          2021.9.24 関東弁護士会連合会シンポジウムの女性軽視

          2021.9.24 関東弁護士会連合会シンポジウム 「性別違和・性別不合があっても安心して暮らせる社会をつくる」 http://www.kanto-ba.org/news/2021%E5%B9%B4%E5%BA%A6%E9%96%A2%E5%BC%81%E9%80%A3%E3%82%B7%E3%83%B3%E3%83%9D%E3%82%B8%E3%82%A6%E3%83%A0%E5%A0%B1%E5%91%8A%E6%9B%B8.pdf の第4節「トイレの問題」について批判し

          2021.9.24 関東弁護士会連合会シンポジウムの女性軽視

          ジェンダー戦争:トランスと女性の権利に関する議論をめぐる2つの対立する視点(英Prospect Magazine2021.12.09記事和訳)

          Prospect Magazineの2021.12.09記事 Gender wars: two opposing perspectives on the trans and women’s rights debate https://www.prospectmagazine.co.uk/essays/gender-wars-two-opposing-perspectives-on-the-trans-and-womens-rights-debate を日本語訳しました。

          ジェンダー戦争:トランスと女性の権利に関する議論をめぐる2つの対立する視点(英Prospect Magazine2021.12.09記事和訳)

          生物学的性別(sex)はジェンダー(gender)ではありません

          序文 歴史修正主義というものがあります。 歴史学者が証拠となる様々な資料を一つ一つ検証し積み上げてきた議論を無視して、門外漢が「ホロコーストはなかった」だの「学者たちの視点はイデオロギーで歪んでいるので、我が曇りなき眼で見つけた真実はこれだ」的な独自の理論をネットなり自分の本なりで書くアレです。 ジュディス・バトラーの「sexもまたgenderである」を批判するために私はいま本稿を書いていますが、これがジェンダー学に対するある種の「歴史修正主義」ではないかという批判は当然

          生物学的性別(sex)はジェンダー(gender)ではありません

          トランス女性の脳は女性の脳に似ているか

          トランスジェンダーの性自認が「今だけ女!」的な口先だけのものではないことを主張するために、「トランス女性の脳構造はシスジェンダーの女性の脳構造に近いことが科学的に証明されています」のようなことをいう人がいます(1)。 それこそ「生物学的決定論」じゃないのかとも思いますが、性格の50%は遺伝子で決まっているというデータ(2)もあり、トランスジェンダーの脳に特徴的な所見があっても不思議ではありません。 一般に「科学的に証明されています」と断言することは難しく、「現時点では統計

          トランス女性の脳は女性の脳に似ているか

          性別適合手術は自殺を予防するか

          海外では子どもにまで性別適合手術を受けさせていたり、その手術に親の同意も不要とされていたり、むしろ性別移行に反対する親が収監されたりしています。 果たして、親の反対を押し切って未成年にするほどのメリットがある治療なのでしょうか。文献的に考察しました。 「何を言っているんだ。性別違和で悩んでいる思春期の子が自殺するかも知れない、そんな命に関わる治療のメリットとかデメリットとかを云々していいと思っているのか」という意見もあるでしょう。 結論から言います。 性別適合手術が自

          性別適合手術は自殺を予防するか

          BBC記事(2021.10.26)『私たちは一部のトランス女性からセックスを迫られています』日本語訳

          2021.10.26に掲載されたBBC記事 https://www.bbc.com/news/uk-england-57853385 をwww.DeepL.com/Translator(無料版)で翻訳+適宜修正しました。 代名詞は「性自認」に合わせていますので、「生物学性別」と異なる場合があります。 『私たちは一部のトランス女性からセックスを迫られています』 原題: We're being pressured into sex by some trans women キ

          BBC記事(2021.10.26)『私たちは一部のトランス女性からセックスを迫られています』日本語訳

          BBCとオフコムへのストーンウォールの影響が明らかになりました

          2021.10.15のBBC記事(https://www.bbc.com/news/uk-589172)を日本語訳しました。 By David Thompson BBC Nolan Investigates podcast 英国の公的機関におけるLGBTQ慈善団体ストーンウォールの影響力の大きさが、BBCの調査で明らかになりました。 政府、オフコム(英国情報通信庁)、BBCは、ストーンウォールのダイバーシティ(多様性)計画に参加したことで、その公平性が疑問視されています

          BBCとオフコムへのストーンウォールの影響が明らかになりました

          静かなキャンセル(2021.10.14 The Critic記事日本語訳)

          ジュリー・ビンデル氏による「The Critic」への寄稿https://thecritic.co.uk/the-quiet-cancellations/ (2021.10.14)を日本語訳しました。 静かなキャンセル 〜キャンセルカルチャーに怯える雰囲気の中で、女性と少女が機会を再び失う〜 ジュリー・ビンデル ブライトンから海岸線を50マイルほど下ったところにあるポーツマスは、いわゆる「ジェンダー戦争」の次の苦しい戦線の候補になりそうには見えません。最大の雇用主-英

          静かなキャンセル(2021.10.14 The Critic記事日本語訳)

          「トランスジェンダー論争」において差別を定義する

          私はジェンダー・クリティカルなので公平性に欠ける可能性があることをあらかじめお伝えしておく。 反差別をやってる人の多くが言語化出来ないまま直感的に差別判定をしていると思うけど、概ね同じ判定基準を使っているはずだ。 その社会における差別構造(一方に有利で他方に不利な制度や仕組みや環境)を維持・強化する言動を差別だという判定方法だ。 この有利な側(マジョリティ)と不利な側(マイノリティ)の人数の多い少ないは関係ない。マジョリティの方が多いことが一般的だけど。 社会が変われば差

          「トランスジェンダー論争」において差別を定義する