おばぁの話:焼肉屋の行列
おばぁのこと
僕の家は二世帯住宅で、母親も働いており、
祖母(おばぁ)に育てられた記憶が多く残っています。
僕の祖母は大阪生まれ。
関西人なので、よく話す人で、
その代わりによく人の話を聞いては、その内容をよく忘れます。笑
昔は美容師をしており、自分の店も持っていたらしいです。
歌や手紙が大好きで、おばぁのおじいさんが習字の先生で
ラジオで歌を聞いて口ずさみながら、読めないほど達筆な手紙を書いていいました。
焼肉屋の行列
当時、近所に新しく焼肉屋ができました。
結構有名な牛タン専門系のお店らしく、毎日昼時になると凄い行列、。
料理の量も多いのか、少し太めの方も多く並んでました。
ウチのおばぁは、とにかく食への関心は高く
そのお店に、以前から興味津々な様子でした。
田舎なので、僕たちが車で出かける時は毎回そのお店の前を通るのですが、
祖母も車で出かけた時は、毎回焼肉屋の行列を見て
「お店に並んでるね〜、。」「たくさん人がいるね〜、。」
と呟くほど。。
その頃、年齢や体調の影響か、。
少しおばぁの食が細くなってきて、元気がなくなってきた頃でもあったので、きっと昔みたいに食べたいのだけど、それができないのであろうと思い、僕は少しだけ気の毒に感じてました、、。
ある日、また車で祖母と出かけたときに、
食べたいなら、一緒に行って、残した分なら食べてあげようと思い、
その焼肉屋を車で横切ったその時、。
いつもながら、お店に並んでいる人たちを見て、祖母が言ったのは、。。
「あんな太った人たちが、焼肉を食べるなんて、
まるで共食いみたいだね〜、、。」
えっ、、。そんな感想だったの。。。
並んでいた方に凄い失礼。。。
僕の心配などは全然当たっておらず、毎回焼肉屋に並んでいる少し体が大きい方々を見ては、この様に思っていたらしいです。。
けどその後に「あんな人たちが並んでいるから、よっぽど美味しいんだろうね〜」とのこと、。
けどまぁ、まだ気力があるだけよかったです、。
そんな祖母を持つ僕も結構社会人になってからは口が悪いと言われる様になり、その度に「ちゃんと遺伝されてるなぁ」とか思ったりしました、。