【メイレビュー】5/15（Mon）「Jリーグの日に『リーグ（戦）とは何か？』を考えてみる」大河正明（びわこ成蹊スポーツ大学学長）〜#ハフコミ 隔週報 vol.53
みなさん、こんにちは！ 毎月ハフコミウェビナーのレビューを担当しているライターの五十嵐メイです。
毎月1回、zoomを使用して開催されているハフコミが主催するウェビナー。今月の特別講師は、びわこ成蹊スポーツ大学学長の大河正明さん。大河さんは昨年につづいて2回目の登場となります。
大河さんがＪリーグと最初に接点を持ったのは、開幕してから2年後の1995年。当時勤めていた銀行から出向になった頃のＪリーグというのは、まだまだ少数精鋭の小さな組織だったそうです。
今でこそ大きな組織に成長していますが、開幕からわずか2年の頃のお話は、大変貴重で興味深いものでした。銀行に戻る際、大河さんは「ひとつの試合の勝ち負けで、多くの人の感情を動かせる世界で働けるというのは、スポーツ以外にないのではないか」と思ったそうです。
今回のテーマは「Jリーグの日に『リーグ（戦）とは何か？』を考えてみる」です。Jリーグの誕生日に行われたウェビナーでは、どんなお話が聞けたのでしょうか？ それでは今月のメイレビュー、スタートです。
■知られざるJ3創設の背景と経緯
大河さんがＪリーグで携わった大きな仕事のひとつに、J3リーグの創設があります。今年で10シーズン目を迎えるJ3ですが、当初は多くの人が「本当に盛り上がるの？」という疑問を持っていたのではないでしょうか（私もその1人でした）。
ところが今はJリーグだけではなく、JFLや地域リーグの中にもプロ志向のクラブが存在していて、昔よりもレベルの高い試合が行われています。サッカーの裾野が広がっていくためにも、Ｊリーグ以外のカテゴリーが盛り上がるというのは非常に重要なことだと思います。
一時期、J1よりもJ3やJFLの試合を見に行っていた私にとって、J3が創設される背景と経緯に関する大河さんのお話は、とても興味深い内容でした。また、これからのJ3やJFLの在り方など、ハーフウェイカテゴリーのクラブに携わる方には、非常に気になる話題が多かった回だったと思います。
ハフコミ会員には、JFLのブリオベッカ浦安で代表を務める谷口和司さんもいらっしゃいます。大河さんと谷口さんの間で語られた、JFLに参加するクラブの財務状況や危機感などは、とてもリアルな内容でした。
私はサッカークラブのスタッフではなく、サッカーファンとして長くサッカー観戦を楽しんできた立場ではあります。こういった現場の危機感を肌で感じることで、サッカーファンとして何ができるのか？ より深く考える良い機会になりました。
■スポーツのプロ化を考える基準とは？
第2部は、スポーツにおけるプロ化の話題から進んでいきました。大河さんはJリーグの常務理事を退任後、Bリーグのチェアマンを務められ、現在はＶリーグの副会長としてバレーボールに関わっていらっしゃいます。
私は今、フットサルの全国リーグであるＦリーグに関わっています。Ｆリーグは、プロチームが1つしかありません。同じリーグに参加しているのに、あのクラブはプロで、こっちはアマだからというような目線で語られてしまうことが多々あり、非常に残念に思っていました。
バスケットボールのプロ化への流れや、ＪリーグやＢリーグが成功した決め手となったもの、またバレーボールやラグビーがプロ化しなくとも困らない理由など。大河さんのお話から「プロ化」という意味について、さまざまな競技から知る機会が得られて、第2部も非常に面白く有意義なものに感じられました。
ちょうどこの日、開幕から30周年を迎えたＪリーグ。私は今年32歳なので、リーグが開幕した当時の話は、資料でしか知ることができません。ですが、実際に携わってきた方々のお話を直接聞くことができるハフコミは、本当に貴重な場であることを再確認でき、とてもワクワクした回でした。
■次回のウェビナー開催は6月12日
さまざまな年代の方が、サッカーという共通の話題を通して、いろいろな意見を交換できる場がハフコミです。さらには今回のようにサッカーだけではなく、さまざまなスポーツの現状なども知ることができます。
ハフコミは、ハーフウェイカテゴリーに携わる方や、サッカー界で働く方に限定されたコミュニティではありません。サッカー好きの方、これからスポーツビジネスに携わっていきたい方も大歓迎！ 興味がある方は、ぜひ仲間になりませんか？
また、過去のウェビナーのアーカイブも残してありますので、入会前の内容を視聴することもできます。ご興味がある方はぜひ、ハフコミへの参加をご検討ください。これまでのハフコミウェビナーについては、こちらからご確認いただけます。
次回のハフコミウェビナーは6月12日（月）20時に開催。海外から特別講師をお招きする予定です。noteやtwitterであらためて告知させていただきますので、ぜひハフコミのアカウントをフォローしてくださいね。
それでは来月の「メイレビュー」も、お楽しみに！
＜この稿、了＞
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