新人クリエイターを悩ます「完璧主義」
今回は、新人クリエイターを悩ます「完璧主義」を治す3つのポイントについてです。
時間がない人のために、先に結論を言ってしまいます。
締め切りを設定する
修正前提で公開する
いい意味であきらめる
これが3つのポイントです。
新人クリエイターを悩ます「完璧主義」とは
さて、以前、ある小説家のタマゴの人に、
「もっと小説をネットで公開してみては?」
と提案したところ、
「公開したいんですけど、なかなか納得いく作品がつくれないんですよね……」
と返事があり、結局その人は小説を書くのを辞めたのか、フェードアウトしてしまいました。
このように、「自分の作品に納得いかない」という理由で、小説を書いていながらなかなか自作を公開しなかったり、あるいは出版を目指しているのに文学賞に応募しなかったりする人、案外多くいます。
これはもちろん、小説家のタマゴに限りません。
イラストレーターやデザイナー、ミュージシャンやマンガ家を目指しているのに、「作品の出来に納得いかない」から、人に見せたがらないんです。
この「納得がいかない」というのは、「完璧な作品をつくりあげなければいけないんだ」という、「完璧主義」におちいってしまっていることが原因です。
新人クリエイターにとって、この完璧主義におちいると良いことがなく、そのままではうまくいくものもうまくいかなくなってしまいます。
あなたが目指している完璧って本当にあるの?
「完璧を目指すって悪いことなの?」
と思ったかもしれませんが、とくに今の時点ではマイナス点が多いといえます。
なぜなら、完璧なんて「ない」から。
それなのに、完璧な作品を目指したところで、それはゴールのないマラソンと同じで、いつまでたっても納得できませんし、終わりがこないのです。
スポーツで考えてみると、わかりやすいかもしれませんね。
とくに新人のうちは、練習すればするほど上達しますよね。
だからといって、
「今の自分のタイム(強さ・技術など)に納得できない。練習すればまだまだ良くなるから、今年の大会に出るのはやめよう」
と言っていたらどうでしょうか?
来年になったらなったで、また同じことを考えて大会に出ず、翌年もまたその繰り返しになってしまいます。
スポーツ選手にとっての大会と、クリエイターにとっての作品公開は同じようなもの。
だとするとクリエイターも、「作品に納得できない」と考えてしまうと、いつまでたっても作品は完成しないし、公開もできなくなってしまうんです。
だから完璧を目指してはいけないんです。
締め切りを設定して、そこまで全力
「それでもやっぱり、納得のいく作品じゃないと公開できない……どうすればいいんだ!?」
と悩む人へ、完璧主義にならないための3つのポイントを説明しますね。
3つのポイントはこちら。
締め切りを設定する
修正前提で公開する
いい意味であきらめる
それでは1つめのポイントの「締め切りを設定する」から。
締め切りを決めて、そこまではクオリティを上げる努力をしましょう。
で、締め切りになったら、納得いかなくても作業を打ち切り、公開するなり、次の作品にうつるなりするんです。
みなさんの、「時間をかければかけるほどクオリティが上がるから、たくさん時間をかけたい」という気持ちはわかります。
でも、その作業に終わりはありません。
いつまでたっても納得はできないんです。
先ほど、スポーツ選手にとっての大会と、クリエイターにとっての作品公開は同じようなものだといいました。
となると、スポーツ選手の大会が開催される日は、クリエイターにとっての締め切り日。
どちらもその日を目指して努力をし、その日になったらまた次を目指す。
そんな感じで、締め切りが来たら思い切って「えいや!」と公開して、また次の作品に取り掛かり始めましょう!
直したい部分があったら公開してから修正する
つづいて完璧主義にならないための2つめのポイント「修正前提で公開する」にうつります。
本では無理ですが、ネット上なら公開してから修正することだって可能です。
なので、締め切りになったらとにかく有無を言わせずに公開をして、万が一どうしてもだめだと思ったら、その部分を修正して、また公開し直すようにしましょう。
もちろん、何度も修正を繰り返してはダメですが、作品を公開することは新人クリエイターにとってとても大きな意味があります。
それに、
「直したい部分があったら修正すればいいんだ」
というのは、完璧主義の人にとってはとてもラクになること。
また、一度公開してしまえば、実はあんまり直さないものですよ!
なので、修正前提で公開してみましょう。
あとは野となれ山となれ!
完璧主義にならないためのポイント3つめ「いい意味であきらめる」は、そのままの意味です。
繰り返しますが、完璧なんてありません。
完璧を目指す限り、終わりはこないんです。
なので、完璧主義を貫き続けることはもうあきらめてください。
といっても、「自分なんてこんな程度なんだよな」と考えるのではなく、
「ここまでやって、ひとまずベストを尽くしたんだから、あとは野となれ山となれだ!」
というように、「いい意味で」あきらめるんです。
こう考えるだけでも、少し気楽になってきませんか。
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ということで、完璧主義にならないための3つのポイントを説明しました。
さて。
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