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株式投資 おわりに

おわりに

2023年7月に公表された日本銀行国際局の資料を見ると、日本国の経常収支の推移の図が出ており、詳細な分析もついています。

私たちが子供の頃には「日本国は加工貿易の国である」と教わりました。つまり、鉄鉱石やボーキサイト、銅やチタンなどの天然資源を世界各国から輸入し、それを加工して自動車や家電製品やおもちゃなどの商品を造り世界各国に輸出。その差額で国民が平和で安全な生活するために必要な食料や原油、そして兵器の購入まで賄うと言う国家経済モデルでした。

日銀の資料を見ると2010年を境に、我が国は加工貿易の国から投資収益の国に変わりました。2016年・2017年あたりに微調整があったにせよ、第一次所得収支[1]で成り立つ国家経済へと変化し、後に戻ることはないでしょう。

私たち個人の人生にも、日本国の2010年に匹敵する境目があるのかもしれません。それまでは、会社や役所に勤めて、役務を提供する見返りとして賃金を得て、地域社会に納税し、家族の食い扶持を賄う生活でした。ある時を境にして役務を提供して賃金を得る生活から、リスクを取って、投資をして、その投資の成果を我々の生きる糧に替える生活に変わる。

その変化ポイントは、人生のどの辺にあるのでしょうか?

引退して、ご隠居さんとして家族の世話になって生きるときですか?

私は、その変節点は案外早く、人生の6割ぐらい、あるいは人によっては人生の中間地点ですでに労働から投資へ、人生の経済モデルを変えてしまうのではないかと思っています。

米国でブームとなったFIREは、できれば40歳になる前、人生80年とすれば、人生の中間点より前に労働者から自由人に変わる事を目指すようです。

時期は人それぞれでしょうが、人生のどこかで役務提供者から投資家に変わる日が来ると想定しておくのは、人生設計として無駄ではないと思います。私自身の切り替えは遅きに失したと思いますが、それでも労働契約に縛られることのない新しい人生の過ごし方を経験し、人生前半の喜びとは異なる後半の充実を味わう事が出来ております。

読者諸兄もリスクを取って投資をし、その見返りで楽しい時間を過ごす。2010年以降の日本国のような経済モデルに挑戦なさり、成功されることを祈ってやみません。



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