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【Rules vol.1】disk reviews

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artist:Charlotte is Mine
title:SOMEDAY IN THE BREAKFAST

楽曲においてヴォーカルはその全体のイメージに多大な影響を与えるため、歌声や声質はとても重要になってくる。それゆえ、いくらすばらしいメロディやバンド・サウンドを鳴らせたとしてもその印象によって作品やライヴの評価を落とすことも多分にある。伸びやかで清らかなnana furuyaの歌声は、奥底にしまっておいた様々な郷愁感を目覚めさせる包容力があり、そのドリーミーな楽曲との相性も申し分ない。そう、それはまるでTEENAGE FANCLUBにも似た心地よい安心感を喚起させられる。近年、Homecomingsや羊文学がメジャー・フィールドへと活動の場を移しているが(それはとても意義がある)、その次候補に彼女を推したい。
(Text by 小野肇久)


死んだ僕の彼女 (1)

artist:死んだ僕の彼女
title:shaman's daughter

11月11日にリリースされた、死んだ僕の彼女「shaman’s daughter」は、バンド特有の冷徹さと軽快さが入り混じった、珠玉のシューゲイズ・アルバムだ。序盤から容赦なく鈍重に歪むサウンドとIshikawa、Idetaの囁くようなヴォーカルが並走する「the secret of sunflowers」を皮切りに、喪失を彷彿とさせるフレーズが散りばめられた歌詞の世界観と遊び心を有したメロディに翻弄されながら、全5曲、心地好い浮遊感が絶え間なく続いていく。
3曲目「zaiakukan no nichiyoubi」といった、タイトルとは裏腹にキャッチーなメロディで構成される楽曲も健在しており、死んだ僕の彼女というバンドが実にユニークで、サイケデリックで、ポップなバンドであるかを今一度思い起こさせてくれる。5年振りのリリースとなった本作で、再び”死んだ僕の彼女”と邂逅することになる。
(Text by 翳目)


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artist:soft blue shimmer
title:Heaven Inches Away

愛知を拠点にするカセット・レーベル、galaxy trainから2019年に発表された彼らのデビューEP「Nothing Happens Here」がシューゲイザー~ドリームポップ愛好家から高い評価を受け、満を持して同レーベルからカセットとCD(限定100枚)でリリースされたのがこのデビュー・アルバム。一聴して感じるのは、全体的に各パートの音のバランスが整理され、エフェクトも音の壁一辺倒ではなく表情豊かな音像で表現されているところ。前作EPではよい意味で初々しさや瑞々しさがサウンドにも反映されていたが、深みが増した本作のサウンド・テクスチュアによって見事にネクスト・ステージへと到達。一度ライヴを観てみたい。
(Text by 小野肇久)


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artist:BLUETRAIN
title:SOME GREATER LOVE

ジャジー・ネオアコとアノラックなジャングリー・ポップを聴かせてくれるUKバンド4人組、BLUETRAIN。本作は、元々ペルーのPLASTILINAから2008年にCDで発売されていた編集盤だが、この度ドイツのFIRESTATIONがジャケを一新して初LP化。しかもCDに収録されていなかった、前身バンドのGO!SERVICEの初レコーディング曲である2曲(中心人物JO BARTLETTはその時17歳!)が追加収録された愛蔵仕様。ダメモトでTELEVISION PERSONALITIESのDAN TREACYへカセットを送ると気に入られ、彼のレーベル=DREAMWORLDからデビューしたというエピソードも好き。
(Text by 小野肇久)



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artist:Mint Field
title:Sentimiento Mundial

聴けば聴くほど素晴らしいアルバムだなぁと思うんだが…!!
Slow Pulpのデビューアルバムを買いに行ったタワレコにて、Portishead、Slowdive、シューゲイザー…といったワードが並ぶキャプションに吸い寄せられ手に入れた、このMint Fieldの2nd。
不安を誘う不協和音が不思議と心地いい1曲目に始まり、タメからの音の広がりにグッと心を掴まれる2曲目、コレコレ〜!という歪んだギターが鳴り淡々と疾走する4曲目。曲展開、音作り、美しい歌声…どこを取っても好きでしかない。ちなみにアー写を見たら本人たちも美しい!
聴いてると2000年代に追いかけてたスロウコア・サッドコアとか、4ADとか、FORT WAYNEやHuman Highway Recordsを好きだったことを思い出す。(CD引っ張り出して聴いてみたらまたMint Fieldとは違ったけど)
なんか日本人が好きそうな音楽じゃないかしら…と思うメキシコのバンド。Slow PulpがPainsなら、Mint FieldはBeach Houseだな…みんな集まってフェスとかあったら夢のよう…観て号泣しながら酒飲みたい……そんな妄想が止まらない名盤です。
(Text by マリマルコ/渡辺満理)


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