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「作品ごとに違う個性を」 sugardrop最新作『I.S.O.L.T』リリース記念インタビュー

2020年11月7日に、新作シングル『I.S.O.L.T』をカセットテープでリリース!sugardropのフロントマン、knthsgcのインタビューをお届けします。

ー  新作『I.S.O.L.T』は初のカセットリリースですが、きっかけは何だったんですか?

knthsgc(以下、knt)
石川くん(死んだ僕の彼女)から呼ばれて、Ogataくん(Kensei Ogata)の家に遊びに行ったら、たまたまヒヌマくんがいて、雑談の中で、新しい曲とかを色々聴いてもらったんだよね。

TESTCARD RECORDS ヒヌマ(以下、ヒヌマ)
聞かせてもらった時に、シンセ感が強かったので、カセットテープだったら面白いなと思って、「カセットテープどうですか?」と軽めのジャブくらいに話しましたよね。

knt:石川くんがきっかけだね(笑)

ー TESTCARDでも、カセットリリースは初ですね。

ヒヌマ
カセットテープはもともと、作りたいと思ってたんですよ。
昔って「全国流通」って夢だったと思うんですよね。でも、今はサブスクが流行ってたり、2020年はコロナでCD屋が閉まったり。全国流通させることだけがすべてじゃないなと思ってきたんですよね。

だけど、せっかくミニアルバムとかシングルを出すのに、配信だけじゃつまらないとは思ってました。CDじゃなくて何かと考えた時に、自分はカセットがずっと好きだったから、カセットを作って、知り合いのレコ屋さんに置いてもらって、小規模な展開でやってみようと思い始めたときに、knthsgcさんにsugardropの新曲を聞かせてもらったので。タイミングが良かったですね。

ー 『I.S.O.L.T』のジャケットは、今までにない不思議なイメージですよね。

knt
あれは自分で写真を撮って、Photoshopで加工したんです。2つくらい案があって、誰かにたまたま見せた時に、「どんな音楽なのか想像できないから、こっちが良い」と言われて、なるほどねと思ったので、採用しました。

ヒヌマ: シンセにフォーカスを当てようと思って作ったんですか?

knt
もともとNew Orderとか好きだし、The Cureも好きだし。The Cureとか、アルバムごとに雰囲気が違うじゃないですか。プライマルやブラーとかも。ああいうバンドが好きなんですよね。

あと、前作の3rdアルバムから、作曲の方法を変えて、ギターでコードを弾きながら鼻歌でつくることがなくなったかな。リズムを気にするようになって、リズムパターンを最初にある程度作るようになりました。

ヒヌマ:それって、前からできたのか、できるようになったのか、どっちなんですか?

knt:まぁ、作り始めて長いので(笑)。色々できたほうがいいかなと。何でもやりたいよね。何やっても、ブレてはないし、けっこうできるなって。

ヒヌマ:ディストーションギターも入ってますもんね。

ー 普段は英詞が多いですが、今回はすべて日本語詞ですよね。

knt:1stと2ndは、音とか雰囲気から作詞してたけど、3rdあたりから、ちゃんと作ってみようと、シフトしてきた感じ。日本語の譜割りも自由でいいんだなと思えたし、何より作詞をするのが早い(笑)。

ヒヌマ:日本語の方が作りやすいっていうのはありますよね。

knt:シューゲイザーって抽象的な歌詞を書くことが多いと思うんだけど、逆に、日本語で具体的な歌詞を書くって難しいなと思った。気持ちのディティールを表現することとか。髭男(Official髭男dism)を聞いたときに、具体性がすごすぎて、情景がすべて想像できてヤベえなって(笑)。

ヒヌマ:For Tracy Hydeの夏botくんとかも、すごいですよね。

ー 次回作の作風はどうなるんでしょうか。

ヒヌマ:次はギターロックの作品にしようって言ってませんでしたか?

knt:どうだろう...(笑)。『I.S.O.L.T』自体は、最初に「proust」ができて、プルースト効果をテーマに曲を作っていったから。

ヒヌマ:コンセプトありきだったんですね。

knt:なんなら、作風は毎回違ってもいいと思ってる。バンドを変えて色々な音楽をやる人もいるけど、個人名義とか、別バンドでやろう、という風には思わないんだよね。例えば、ダイナソーJr.のJが演れば、大体ダイナソーになるじゃない(笑)。個性が立ってるバンドが好きだし、PrinceやBeckとか個性が強いフロントマンが色々やってるのが好きだから。

ヒヌマ:knthsgcさんがどんどん作れるなら、いろいろ出しましょうよ。

ー リリースするために締切がある方が、がんばれますよね(笑)


knt
:TESTCARDはどんなレーベルにしたいんですか?SSTとか?

ヒヌマ:基本的には、ディスコード(アメリカのDischord Records)。反メジャーというか、あくまでインディペンデント。

knt:ヒヌマ・マッケイと呼ばれようよ(笑)。実際、ジャンルは多岐に渡ってるよね。

ヒヌマ:自分が好きな、オルタナ、パンク、ギターポップ、シューゲイザーあたりを出したいですね。色々なものを出すことで、ジャンル横断で聴いてもらうきっかけになればいいなって思ってます。

knt:俺は、4ADにおけるPixiesみたいなバンドっていいなと思ってる。当時の4ADの中で、Pixiesだけ異質じゃないですか。イギリスのバンドでもないのに。でも大きくズレてるかと言えば、そんなこともないし。

ー では、「TESTCARDのPixies」ポジションを狙っていくということで。

ヒヌマ:いいですね(笑)


▼ Information

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sugardrop『I.S.O.L.T』
発売:2020年11月7日(土)
価格:1,000円+税
品番:TCRD-011
レーベル:TESTCARD RECORDS
仕様:カセットテープ

収録曲:
1. someday
2. proust
3. see the sea
4. cinemagraph

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sugardrop
2008年結成。
同年、cruyff in the bedroomハタユウスケ主催シューゲイザー・コンピ「Total Feedback」(日本コロンビア)に参加
2009年 RINGO DEATHSTARR、Ceremony来日公演に参加
2011年 Pastel Blueとのスプリットアルバム「Eternity in Moment」(High Fader Records)をリリース
同年、Letting Up Despite Great Faults、Sad Day For Puppets来日公演に参加
2012年1st Album 「sundaysunday」(High Fader Records)をリリース
2013年2nd Album 「yeah right」(High Fader Records)をリリース
同年、高円寺HIGHにて初のワンマンライブを決行
2019年3rd Album 「GET THINGS GOING」をリリース

sugardrop   twitter   Instagram

Interviewer:udonCEO
Photographer:フジワラケイ


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