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15期前半レートについて(2)

前回→https://note.com/teshinona/n/nae66d9620169

実際の取り組み

前回掲げた心構えを実際の取り組みとしてどのように反映させるのか、というのが今回の内容となります。

自己分析

当記事における自己分析とは
「どのように他者との優位性を生み出すかを決め、練習の方法や努力の方向性を確立させる」ための手段です。
これまでの経験則や好き嫌いの感性、仲間内の意見等を参考に、型枠を作り出すイメージを持てば役割としては十分機能を果たしてくれます。

現在では自己分析の重要性を理解しておりますが、そんな自分も当初は大まかな方針を立てる程度の気持ちで行っていただけですので、少しでも興味を抱かれた方は一度試してみることをお勧めします。

今現在の私自身における自己分析を例として挙げていきます。

自分の例
・得意(好み)なデッキ
フィニッシュが明確となっているレンジが後ろ気味のコンボ系統
コンシードを狙える耐久性を持つコントロール系統
・苦手なデッキ
細かな択分岐で勝敗が決まるアグロ系統
攻め時の見極めが必要なミッドレンジ気味のコンボ系統
・長所(自信のある点)
デッキバランスの良し悪しが感覚的に身についている。
デッキごとの特色や大局観のひな形を素早くまとめられる。
目的や役割に沿ったデッキ構築ができる。
メタゲームの予測が実際と近く、環境にマッチしたデッキ選択が行える。
手札内のバリューや残り方を考慮したカードの切り方・消費の仕方が得意。
・短所
守り思考の色が強く、攻めの選択が総じて弱い。
大局観にそぐわないカードの使い方に強い抵抗を感じる。
アドリブや緊張感にめっぽう弱く、対応力が無い。
前提としてプレイスキルが人並み以下である。

※当初の自己分析
うまい人(勝っている人)にプレイスキルで勝つ見込みが立たないので、デッキや構築で差をつけよう、程度。

自己分析を基に、自分が勝つための方法を「構築や持ち込みにより優位性を生み勝率を出す」と設定をしました。

方針決めは各個人によって異なり、
Toptierを極め実力差をつける方法や、自身に備わっている基礎力や対応力を活かし立ち位置の良いデッキを人並み以上の練度によって勝つ方法などもあるかもしれません。

繰り返しとなりますが、方針が定まることでやるべき事が決まり練習効率の向上が図れます。

情報の扱い

前項で定めた方針をより具体化すると、「一般大衆を仮想敵とし、世論の一歩先をいく」となります。
ここで重要なことは、仮想敵である層の情報収集度と、自分のみが知り得る情報の獲得手段と運用方法の2点です。
前者は、発信元の知名度や信頼度、情報の質から受取側に与える影響を考慮し、瞬時適切に対応することが求められます。
後者については、別項にて紹介していきます。

環境デッキの特色把握

デッキの選択・構築・相性認識を環境に合わせるための核となる部分です。
大衆の総意に真っ向から対立する姿勢を取るため、環境に存在するデッキ全てがその対象であり、変化に対応できるだけの理解が必要となります。
当然ながら全てを完璧に理解することは不可能なため、質と速度のバランスが保たれることがこの段階での最適と言えます。認識の変化に伴い常にアップデートを重ね、より実戦に近い精度のものを目指します。
評価の低いものが突然上がることやその反対に唐突に下がること、突如発見された事象による見直しなど、常に考えが変わる可能性が存在することを念頭に置かなければいけません。

デッキの特色(強みや弱み、大局観)はいくつかの要素が合わさった際の総評と捉えています。
要素の例
・メインギミックの強度
・サブギミックの存在、メインギミックとのシナジー性
・フィニッシュ手段の決定力
・攻め手段(盤面形成能力、疾走、バーン)
・受け手段(除去、回復、守護、その他ライフカット効果)
・序・中・終盤における試合展開のパターン
・デッキ全体のマナカーブ
これらの複合体をデッキの基盤、デッキのバランス、ギミックとして強い・弱いのような表現をする事がたびたびあります。
構築に正解が無いうえに、状況によって求められる価値が異なるため、その点も柔軟に見極める必要があります。

マッチアップごとの相性関係

前項の考察が鋭いほど、精度の高い内容でかつ瞬時に相性を図ることができます。
基本的にはメインである勝ち筋が通りやすいか否かで判断を下します。
注意として「実践→結果→考察」の順序で認識を擦り合わせることは避けるべきという点です。
情報鮮度の観点において、試行回数を必要とする方法はその優位性を失います。
あくまで「考察→試合結果→考察」のサイクルによって質は高まるという認識を持ちます。
仮説が準備されていないような程度の相性把握を語った催しは、自ら実践すべきものではありません。

一部特殊な性質を持つアーキタイプについては、メインの勝ち筋は追いづらい場合であっても、目指すべき試合展開を変えることで一気に相性差が逆転するものもあります。これらについては勝つ手段の仮説を複数用意し、フィニッシュから逆算して試合を進めることで実践で通用するものかを検討していきます。
一般認知が低い場合はトータル勝率が高くなる傾向にあるので、このタイプのデッキを使用することが往々にあります。

自分だけが知っていることで、相性関係が反転することもあり、情報を得るタイミングも勝つための大きな要因となる場合があります。

メタゲームの想定

メタゲームを考える上で必要となる情報は、「環境分布」、「認知度の高い構築」、「大衆の理解度」の3つです。
・環境分布
メタゲームとして最も認知されている部分で、数の多いデッキに対して相性によって優位性を持つデッキを使用することを指します。
直近の大会やレートの使用率のような明確な数値、有名プレイヤーの動向といった流行りを考慮していきます。
・認知度の高い構築
カードの採用傾向や搭載されるギミックを指します。
今期の主な例としては「ライドDにおけるガンダゴウザやギルヴァ」がそれに当たります。
この事象もメタゲームに大きく影響を与えていましたので、次回の「メタゲームの推移」にて詳細を書いていきます。
・大衆の理解度
比較的相性認識が人によって変わるようなマッチアップでは、特に勝率を稼ぎやすい要素となります。
こちらも今期の例に当てはめると、
序盤におけるアクセラEをターゲットとした清浄Bや、環境中盤~終盤でのグレモリーNcを狙ったロキサスE持ち込みが該当します。(ロキサスE自体はメタとしての持ち込みではないですが)
こちらについても次回にて紹介をいたします。

つまりメタゲームを制すとは、「数多く当たると予想される相手に対し、事前の準備によって有利な状況を生み出す」ことになります。

BO3における持ち込み

ここまでの内容を実際に反映させたときに起こる持ち込みパターンを数点紹介します。

①TopTierに有利となる2種
理解度の少ない環境の序盤に発生するパターンです。
TopTierが狩られる対象と認知された場合は上位Tierから転落するため、発見の速度が最も重要となります。
環境の中盤以降でこのパターンの組み合わせが成立した場合はかなりの勝率が見込める可能性を秘めています。

②TopTierに五分程度の勝率を持ち、Secondに対し有利となる2種
①より環境が進んだ段階で発生することが多いです。
メタの循環によってTopTierとなったデッキはポテンシャルが高く、容易に崩すことが難しいため、ターゲットを他に切り替えることになります。
①1種+②1種の組み合わせでも成立が可能です。
注意として、Secondに照準を合わせた結果TopTierへの勝率を落とすと、ターゲットとするデッキタイプの持ち込みが無い場合に分の悪い勝負を仕掛けることとなります。大きく相性の悪いアーキタイプは加えないのが得策です。
この立ち位置のデッキを探すこと、作ること、寄せることが、自分が目指すべき事と考えておりました。

③TopTier2種
環境の終盤でメタの循環が一通り完了した状況で小手先の手段が通用しなくなった際のパターンです。
タイミングとしては、ミラーが多発する前に使用できていることが理想です。

プレイスキルが高い(上手い人)は比較的早い段階でTopTierの練度を高めていく傾向があります。この認識の差を活かすことが、自分が勝つために残された道ではないかと思っています。

終わりに

ひとまずこの章は以上で終了となります。
これらの内容はおそらく結果を出している人やその周りの調整環境では、至極当然に行われている取り組みだと思っています。
これに近しい話をしても「難しく考えすぎ」と言われることが多かったので、考えを整理したり、共感を得たい一心で文面化をした次第です。
非常にまとめるのが難しかったので、分かりづらい点も多々あるかもしれません。

次回はこれらを踏まえたうえで15期前半レート戦がどのような環境だったのか、その都度においての自分がどのように考えていたのかをまとめていきます。

次回→③メタゲームの推移

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