こんなひといたよ 第16話「内定先を弊社と呼ぶ大学生」
私の読んだマンガで出会った人たちの物語を紹介するシリーズ「こんなひといたよ」。
今週のSPAに掲載されていた「全員くたばれ!大学生」がおもしろすぎたので紹介する。
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ファミレスにリクルートスーツを着た学生が4人なにやら談笑している。女子はロングの女とメガネの女と、男は坊主頭と天パメガネ。
この時期にリクルートスーツを着ていると言えば、就職活動中…それもちらほら明暗が分かれているころだ。内定もらったやつ、まだもらえないやつなかなか切ないコントラストが明確になる。
この4人の中でもロング女と天パメガネの2人は内定をもらっており、坊主頭はまだのようだ。メガネ女は不明。
ロング女が満面の笑みで言った「〇〇商事から、いちおー内定もらっちゃいました」と。坊主頭は「えっ」と意表を突かれた顔をしている。「まさかお前が…」という顔だ。
天パメガネは素直にロング女を称賛した。
「総合商社キタ!一部上場企業!!弊社もお世話になってるよ!よくあんな難関受かったねエラい!」
「文系の元カレがリクルーターで受けたらトントン受かっちゃって。え…マジ?みたいな(笑)」
「就活OBパワーでかいよね~!」
とロング女と天パメガネは盛り上がっている。その2人を直視せずに下を向いている坊主頭の心境は…。
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何がおもしろいって、「OBパワーで内定もらった話」ではなく…内定先をもう「弊社」と呼ぶ、まだ働いていないのにその弊社が関わっている企業に「お世話になっているよ」と言う天パメガネだ。…もう笑いが止まらなった。
なんでしょう、この感じ。まぁうれしいんだろうなと、その会社の一員になれたことが。だからもう早速「自分はその会社の一員ですよ!」というアピールをするのだ。
そして「弊社」と言うこの感じは「もう自分は大学生じゃなくて、社会人の仲間入りですから」みたいなところでしょうか。
少なくとも、これらの発言は、ものすごーく!周りの目を気にした言い方だということだ。それが、ものすごーく!気になるというか…聞いてるこっちが恥ずかしいというかという感じを持ってしまうのだ。
なぜなら自分にも自覚症状があるからだ…。
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