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ひとり置いてきぼりにされても応援するスタイル

この記事は10日間ライティングチャレンジ5日目の記事です。Day1~Day10で国際カップルのあれこれを書いています。
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付き合っている人の親に会うことが好き。

結婚まで意識していなくても好きな人の親がどんな人物なのか気になる。
そして大概付き合ってる人の親を好きになる。

これまでもよくあったこと。

自分が親とうまくいっていないせいか、他人の親と「親子関係」を疑似体験したかったのかも。

初めまして。パピー、マミー。

彼の親と初めて会ったのはまだ付き合いだす前のこと。(告白がなく、フワ~っとスタートした私たちなので、なんとなく付き合う前だったかなと思ってるだけなのだが。)

「俺の親さ、パティシエやってて家にケーキあるけど来る?」
という怪しい誘いにホイホイついて行った私は、そこで初めて彼の両親と会った。

お父さんがパティシエというので、どんなイケおじが出てくるのかと思っていたらツルピカ頭の小さいおじさんが出てきた。

似ている芸能人は角野卓三。(角野さん、なんかごめんなさい。)

生まれも育ちも葛飾というパピー(彼パパの愛称)は、江戸っ子独特のエネルギーがある。私を満面の笑みで出迎えてくれた。
元キャビンアテンダントというマミー(彼ママの愛称)は、パピーの少し後ろで優しく「こんにちは」と手を広げている。

なにこれ。超素敵じゃん!!顔に優しいって書いてあるんですけど!

初対面で案の定彼の両親に惚れてしまった。

それからは彼よりも彼の両親に会いたくて、彼の実家に足しげく通った。どうやら海外ではクリスマスパーティーにお呼ばれすると、「結構真剣に付きあってます」のサインらしいのだが、私は無事にお呼ばれしてカナダのクリスマスを堪能した。

美味しすぎるマミーのご飯たち
パピーの手作りアップルパイもあるなんて…幸せか!
ザ・海外のクリスマス!という感じの光景。リアルもみの木にはさすがに興奮した。
そしてこうなる。大人しかいない家でもプレゼントオープンの時は全員子どもに戻るんだな。

ひとりで彼の実家に居候

彼が3年勤めた会社をやめて、突然旅に出ると言い出した。
どれくらい?と聞くと、

「どうだろ、世界一周するから半年くらいかな」

何か問題でもありますか的な調子で答えた。

そうすると物価のくそ高いバンクーバーで私は一人暮らし?
当時の平均家賃12万円。収入16万円程度。

無理!やだ!

ということで、一緒に住んでいた家を離れ、彼の実家に住まわせてもらうことになった。

マザーテレサのようなマミーは天使の微笑みで「お互いムリすることはやめようね。自分の家と思って気楽にして。」と温かい言葉をかけてくれた。

それから彼が旅に出たあと、自家製デミグラスソースやチキンストックの作り方を教えてもらったり、近所のガレッジセール*をはしごしてお宝さがしに精を出したり、とにかく私はマミーと心温まる時間を過ごした。

結果的に彼は2カ月程度で戻ってきたのだが、なんならこのままパピーとマミーと暮らしたいとさえ思っていた。

ガレッジセール:自宅の庭で不用品を売っている。日本語ではフリーマーケットのようなもの。

パートナーのやることは応援スタイル

しかしまあ、マミーが天使でセーフだったけども、よく考えると彼氏抜きで彼氏の家に居候するとはなかなか奇妙なシチュエーションである。

そんなシチュエーションができあがってしまった原因はもちろん彼のひとり旅。友達にこの話をすると「よく彼ひとりを旅に行かせたね」「彼は少し勝手なところがあるね」などと言われることがある。

そう言われてみるとそうかもしれない。でも私たちは相手がやりたいと思っていることを止めたり、否定したりしたことがないのだ。(彼が旅に出るというときは羨ましすぎるので”せこい””卑怯者”などと私のやっかみが止まらないのだが。)

好きな人のやりたいことを応援する

普通にみんながそうしていると思っていたが、意外とそうでもないと知ったのは数年前、とある相談を受けたとき。

教員をしているアラサー女子が、ワーホリに興味があるので話を聞いてほしいと言ってきた。私自身ワーホリからカナダ生活をスタートさせており、手ごろに海外生活を楽しみたい人にはワーホリビザ取得をおすすめしている。

ビザの取り方でも聞かれるのかと思いきや、もっと手前の相談だった。
ワーホリに行きたいが、「教員」という安定を捨てて海外に行くことはやめたほうがいいと親からもフィアンセからも止められているとのこと。

彼女の話を聞いたとき、ものすごい違和感を感じた。おそらく自分が彼女と同じようなシチュエーションになったことがないから。

何が正解なのかはわからないけど、私たちカップルは結婚した今も相手のやりたいことを尊重し、お互い自由に生きている。そして10年以上パートナーをしているが非常に仲がいい。

そう、きっと尊重だ。

尊重…リスペクト…

言い方はなんでもいいけど、とにかくパートナーへの尊重が大事だと思う。
パートナーが何かやろうとしていることに「勝手だな」「何考えてるの?」と思ったら、そのまま口に出すのではなく一度聞いてみてほしい。
「なぜそれをやりたいの?」と。

その背景にはパートナーの夢や熱い想いが秘められているかもしれない。その想いはたとえ身近な存在だとしても潰すようなことはできない。

きっとマミーも息子のやりたいことを尊重し、息子のパートナーを尊重してくれたからこそ、私は素敵な時間を過ごせたのだと思う。

今後自分だって彼とケンカしたり、うまくいかなくなったりするかもしれない。そのとき方向修正できるように未来の自分に言っておきたい。

尊重。これなくして、良好な関係を続けるのは難しいぞ!

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