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【先人の理論】マズローの欲求段階説

今回は、とっても有名な「マズローの欲求段階説」について投稿します。
ビジネス現場から医療従事者まで、本当に広く活用されている理論です。
みなさんのお役に立てると嬉しいです。


どんな理論?

マズローの欲求段階説は、人間の欲求を段階的に整理した有名な理論です。
アメリカの心理学者アブラハム・マズローが1940年代に提唱したものですが、今でもビジネスの現場はじめ、様々な分野で広く使われています。

メジャーなのは「欲求5段階説」ですが、この理論に「6段階目」が存在することも注目されています。
マズローは晩年に、この段階を欲求階層に追加しようとしていたとされています。
ですので、ここでは、6段階目の欲求も含めて見ていきましょう。

1. 生理的欲求
一番下にあるのが「生理的欲求」です。簡単に言えば、生きていくために必要なもの、つまり食べ物や水、睡眠などです。
ビジネスでも、働く人が健康でいられることがまず大事。オフィスの環境や休憩の確保、休暇の付与などが、この欲求を満たすためには欠かせません。

2. 安全欲求
次に来るのが「安全欲求」。これは、物理的な安全はもちろん、倒産不安のない職場や雇用の保証、給与など経済的な安心感も含まれます。
ビジネスの現場では、しっかりした労働契約や福利厚生が整っていると、社員も安心して働けますよね。「自分はここで安心して働ける」と感じられる環境作りが重要です。

3. 社会的欲求
3つ目は「社会的欲求」です。これは、誰かと繋がりたい、仲間と関わりたいという気持ちです。
職場でのチームワークや、同僚との良好な関係がこれに当たります。リーダーや上司が、社員同士が交流しやすい雰囲気を作ることが、社会的欲求を満たすことになります。人は、誰かとの繋がりを大切にしたい生き物なんですね。

4. 承認欲求
その次が「承認欲求」です。これは「誰かに認められたい」「評価されたい」という欲求です。
仕事での昇進や賞与、表彰、賞賛などがこの欲求を満たす手段になります。人は、頑張った結果を認めてもらうことで、さらにやる気が出ますよね。
逆に、評価されないとモチベーションが下がり、生産性の低下や離職につながることもあります。上司や同僚からのフィードバックが大事ですね。

5. 自己実現欲求
そして「自己実現欲求」です。これは、自分の可能性を最大限に発揮したいという願望です。
新しいスキルを身につけたり、目標を達成したり、成長し続けることがこの欲求を満たします。
ビジネスシーンでは、社員がキャリアアップや成長のチャンスを得られる環境作りがポイントです。「自分はもっと成長できる」と感じると、仕事に対する意欲もぐんと高まります。

6. 自己超越欲求
そして、マズローが晩年に提唱しようとした「6段階目」が「自己超越欲求」です。これは「自分を超えて他者や社会のために何かしたい」という、さらに高次の欲求です。
自己実現が自分の成長に焦点を当てるのに対し、自己超越は他人や社会にどう貢献するかを重視します。
ビジネスでも、社会貢献やSDGsに積極的に取り組む企業が増えています。社員が自分の仕事を通じて社会に貢献していると感じることで、より深い満足感を得ることができるんですね。

上記の説明を分かりやすくした図はないかな?と検索してみたら、いい感じの画像がありましたので引用させていただきました。

参考URL https://ichimiyu.com/term-maslow/

「欠乏的欲求」「利己的欲求」「利他的欲求」と切り分けられているところが分かりやすいなと思います。
ちなみに、生物学的にも「欠乏的欲求」→「利己的欲求」の順に満たされていき、学者によっては「利己を突き詰めたら利他(種の保存)になる」と提唱されておられる方もいらっしゃいます。
マズローの提唱理論は生物学的にも検証されているようで、なかなか面白いなと思います。

私が思うこと

「生理的欲求」「安全の欲求」は、日本企業は「労働基準法」などの法律で守ることが定められています。
そして、現代の日本企業ならば、おそらくどの会社も「社会的欲求」までは、仕組みとして用意されていて、「承認欲求」は会社によって精緻さに差はありそうですが、評価制度や表彰制度などで仕組みとして組み込まれているのではないでしょうか。(ウチの上司はちっとも承認してくれない!という声もあるかもしれませんが・・・💦)
マズローが欲求段階説を提唱した頃よりもっと前に遡ると、生理的欲求も怪しい職場があった時代を思うと、人権が大切にされるようになり、社会の仕組みとして整えられてきた結果、いい世の中になりつつあるなぁと感じます。

そんな「いい世の中」で整えられるのは「承認欲求」までで、
「自己実現欲求」と「自己超越欲求」については、個人の考え方が大きく影響するので、一人一人のビジネスパーソンが意識したいところです。

この二つの欲求は社会の仕組みや会社の制度がいくら整えられたとしても、個人の考え方によってはうまく作用しないケースがあり、
まずは「自分を知っている事」が前提にあっての欲求実現になりそうな気がしています。

そもそも、そんな欲求を持つ必要性があるかどうか?というご意見もあるかもしれませんが、ここではマズローの提唱した理論に同意して「人は自然に望むもの」としてお話を進めますね。

「自己実現欲求」は他者の中に自分が存在している、という意識の中で「では、私はどうしたら満足するのだろうか」を考えることにあり、自分が中心にいるイメージです。
ここでは、「自分の満足・充実って何だろう?」が大事な問いになってきます。

一方で「自己超越欲求」は、他者の中に自分が存在しているものの、例えば「どうやったらチームは満足するのだろうか」という考え方で、中心にいるのは自分ではなく、「他者・集団」になってきます。

ここで、単純に「他者・集団に貢献」という言葉だけ切り取ってしまうと、自己犠牲的なことをイメージしてしまう危険性がありますが、「自己超越」ですから、「他者・集団に貢献」することが、「自分も幸せになる」「自分も満足する」という点がポイントになってくるかなぁと思います。

いきなり一足飛びに「他者・集団に貢献」とか、「誰かから強制された貢献」というのは、自己犠牲を伴う恐れがあると私は思っています。
極端な自己犠牲を伴う貢献は、一部の人の満足だけを満たし、自分は全く満足せず疲弊する・・・という悲しい結末になりますよね。

自己犠牲を伴わないようにするためには、「自分は何に幸福を覚えるのだろうか」「何を大切にしているのだろうか」といった問いに明確に答えられることが必要になってきます。
その前提があったうえで、周りを見渡し様々な人が様々な思いを抱える様子を見て「こんな世の中になったらな」という思いを自然と抱ければ達成できる欲求なのかもなと思います。

「自己超越欲求」が満たされる行動が常にできていると、あなたも私も穏やかで幸せな日々が送れそう、そんな気持ちになりますよね。

皆さんへの問いかけ

ご自身の「満足・充実」を覚えるものは何でしょうか?
皆さんの職場のチームが「満足・充実」を覚えるものは何でしょうか?

それらを実現する意欲があれば、毎日がもっと楽しくなるように思いませんか?


「自分の自己犠牲ではない貢献をしたい」と思われた方、
「自分が大切にしていることって何だろう?」と思われた方、
私でよろしければ、壁打ち相手をさせていただきますよ。
以下のURLにて、ご相談を承ります。

お問い合わせ | インテグリティ合同会社 (t-integrity.com)

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